処方薬
エヴキーザ点滴静注液345mg
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エヴキーザ点滴静注液345mgの添付文書

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効果・効能

ホモ接合体家族性高コレステロール血症。

(効能又は効果に関連する注意)

HMG-CoA還元酵素阻害剤で効果不十分又は忍容性が不良な場合に本剤投与の要否を検討すること。

用法・用量

通常、エビナクマブ(遺伝子組換え)として15mg/kgを4週に1回、60分以上かけて点滴静注する。

(用法及び用量に関連する注意)

HMG-CoA還元酵素阻害剤等による治療が適さない場合を除き、他の脂質低下療法と併用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    1. 重大な副作用
  1. 1.1. Infusion reaction(4.8%):アナフィラキシー、注入部位そう痒感を含むinfusion reactionがあらわれることがあるので、異常が認められた場合には、注入速度の減速、投与の中断又は中止し、適切な処置を行うこと。

    1. その他の副作用
    1. 感染症および寄生虫症:(1~10%未満)上咽頭炎。
    2. 神経系障害:(頻度不明)浮動性めまい。
    3. 呼吸器、胸郭および縦隔障害:(頻度不明)鼻漏。
    4. 胃腸障害:(頻度不明)悪心、腹痛、便秘。
    5. 筋骨格系および結合組織障害:(頻度不明)背部痛。
    6. 一般・全身障害および投与部位の状態:(頻度不明)インフルエンザ様疾患。

使用上の注意

(禁忌)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。

(重要な基本的注意)

投与中は血中脂質値を定期的に検査し、本剤に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

(特定の背景を有する患者に関する注意)

(生殖能を有する者)

妊娠する可能性のある女性:妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後少なくとも5ヵ月間は、適切な避妊法を用いるように指導すること〔9.5妊婦の項、15.2参照〕。

(妊婦)

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(ウサギを用いた生殖発生毒性試験において胎仔奇形が認められており、母動物血中脂質濃度減少に起因した影響と考えられている(なお、妊娠中のウサギでは本剤の薬理作用に対して感受性が高く、当該所見のヒトへの外挿性は低いと考えられる)、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られている)〔9.4生殖能を有する者の項、15.2参照〕。

(授乳婦)

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている)。

(小児等)

新生児、乳児、5歳未満の幼児又は体重15kg未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない〔16.6.2参照〕。

(適用上の注意)

    1. 薬剤調製時の注意
  1. 1.1. 無菌操作により本剤のバイアルから必要量を抜き取り、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液の点滴バッグ内に注入し、点滴バッグを静かに転倒混和し最終濃度を0.5~20mg/mLとする(点滴バッグは振とうしない)。

  2. 1.2. 調製後は速やかに使用する(希釈液を保存する場合、冷蔵(2~8℃)では調製から24時間以内、室温(最高25℃)では調製から6時間以内に投与を完了し、希釈液を冷蔵保存した場合は、室温に戻してから投与する)。希釈液を凍結させないこと。

  3. 1.3. 本剤のバイアルは1回使い切りであり、保存剤を含まない。開封後は速やかに希釈し、残液は廃棄すること。

    1. 薬剤投与時の注意
  4. 2.1. 投与前に濁りや変色、不溶性微粒子がないことを目視により確認し、濁り、変色又は不溶性微粒子が認められる場合は使用しないこと。

  5. 2.2. 本剤は、無菌のインラインフィルター又はアドオン式の0.2~5ミクロンのフィルターを含む点滴ラインを使用して点滴静注するものとし、IVプッシュ法又は急速静注で投与しないこと。

  6. 2.3. 本剤と他の薬剤(生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液を除く)を混合しないこと、また、同じ点滴ラインを用いて他の薬剤と同時に投与しないこと。

(その他の注意)

    1. 臨床使用に基づく情報

    12歳以上のホモ接合体家族性高コレステロール血症(以下、「HoFH」)患者を対象とした国際共同第3相長期投与試験において、1.7%(2/116例)に本剤に対する抗薬物抗体が認められた。5歳以上11歳以下のHoFH患者を対象とした海外第1b/3相試験において、5%(1/20例)に本剤に対する抗薬物抗体が認められた。

    1. 非臨床試験に基づく情報

    妊娠ウサギに妊娠7日目から19日目まで本剤を1、5、10、30mg/kgの用量で3日に1回皮下投与した(すべての用量で流産・血中脂質濃度減少等の母動物毒性が認められ、胚胎仔生存率低下・胎仔外表奇形及び胎仔軟組織奇形等の胎仔の所見は最低用量(1mg/kg)を除くすべての用量で認められた)。ウサギに本剤1mg/kgを投与した曝露量の平均は、ヒトでの最高推奨用量である本剤15mg/kgを4週に1回投与した場合の2.0×10-5倍であった。脂質プロファイルはウサギとヒトで大幅に異なる(特に妊娠期間中)ため、これらの結果の臨床的関連性は不明である〔9.4生殖能を有する者、9.5妊婦の項参照〕。

(取扱い上の注意)

    1. 凍結を避け、2~8℃で保存すること。
    1. 外箱開封後は遮光して保存すること。
    1. 激しく振とうしないこと。

(保管上の注意)

冷蔵(2~8℃)で保存。