ラタノプロスト点眼液0.005%「アメル」の添付文書
添付文書PDFファイル
※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。
効果・効能
緑内障、高眼圧症。
用法・用量
1回1滴、1日1回点眼する。
(用法・用量に関連する使用上の注意)
頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しない。
副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
虹彩色素沈着:虹彩色素沈着が現れることがあるので、患者を定期的に診察し、虹彩色素沈着が現れた場合には臨床状態に応じて投与を中止する。
その他の副作用(頻度不明)
- 眼:
- 結膜:結膜充血、結膜炎、眼脂、結膜濾胞、偽眼類天疱瘡。
- ぶどう膜:ぶどう膜炎、虹彩炎、虹彩嚢腫。
- 角膜:角膜上皮障害、点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜糜爛、角膜浮腫、ヘルペス性角膜炎、角膜沈着物、角膜混濁、潰瘍性角膜炎。
- 眼瞼:眼瞼色素沈着、眼瞼炎、眼瞼部多毛、眼瞼浮腫、眼瞼発赤、眼瞼溝深化。
- その他:眼がしみる等の眼刺激症状、眼そう痒感、眼痛、霧視、前房細胞析出、流涙、睫毛異常(睫毛が濃くなる、睫毛が太くなる、睫毛が長くなる)、眼異物感等の眼異常感、嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下、眼接触性皮膚炎、羞明。
- 循環器:動悸、狭心症。
- その他:頭痛、そう痒感、咽頭違和感、嘔気、眩暈、胸痛、喘息、筋肉痛、関節痛、発疹。
- 眼:
使用上の注意
(禁忌)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
(慎重投与)
無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある]。
気管支喘息又はその既往歴のある患者[喘息発作を悪化又は誘発する恐れがある]。
眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者[眼圧上昇がみられたことがある]。
ヘルペスウイルスが潜在している可能性のある患者[角膜ヘルペスがみられたことがある]。
妊婦、産婦、授乳婦等。
(重要な基本的注意)
本剤の投与により、虹彩色素沈着(虹彩メラニン増加)が現れることがある(投与に際しては虹彩色素沈着及び色調変化について患者に十分説明しておく)、この色素沈着は投与により徐々に増加し、投与中止により停止するが、投与中止後消失しないことが報告されている。また、虹彩色素沈着による虹彩色調変化が現れる可能性があり、特に片眼治療の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。褐色を基調とする虹彩の患者において、虹彩色素沈着が多く報告されているが、虹彩の変色が軽度であり、臨床所見によって発見されないことが多い。
本剤投与中に角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜糜爛)が現れることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導する。
本剤を閉塞隅角緑内障患者に投与する場合は、使用経験が少ないことから慎重に投与することが望ましい。
本剤の点眼後、一時的に霧視が現れることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意する。
(相互作用)
併用注意:プロスタグランジン系点眼薬(イソプロピルウノプロストン点眼薬、ビマトプロスト点眼薬等)[眼圧上昇がみられたとの報告がある(機序不明)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない、なお、動物実験(妊娠ウサギ)における器官形成期投与試験において、臨床用量の約80倍量(5.0μg/kg/日)を静脈内投与したことにより、流産及び後期吸収胚の発現率増加、胎仔体重減少が認められた]。
授乳婦:授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させる[動物実験(ラット:静脈内投与)で乳汁中へ移行することが報告されている]。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児又は乳児には使用経験がなく、幼児又は小児には使用経験が少ない)。
(適用上の注意)
投与経路:点眼用にのみ使用する。
薬剤交付時:次のことを患者へ指導する。
- 点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意する。
- 点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取る。
- 本剤と他の点眼剤を併用する場合には、5分間以上の間隔をあけて点眼する。
- ベンザルコニウム塩化物によりコンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装用している場合は、点眼前にレンズを外し、15分以上経過後に再装用する。
(その他の注意)
外国において、眼局所有害事象として、網膜動脈閉塞、網膜剥離、糖尿病性網膜症に伴う硝子体出血、全身有害事象として、上気道感染症、感冒、インフルエンザ、筋肉痛、関節痛、腰痛、胸痛、狭心症、皮疹、アレルギー性皮膚反応が現れたとの報告がある。
ラタノプロストをサルに静脈内投与(2μg/kg)すると一過性気道抵抗増加が起こった。しかし、臨床用量(1.5μg/眼)の7倍量のラタノプロストを中等度の気管支喘息患者11例に点眼した場合、肺機能に影響はなかったとの報告がある。
(取扱い上の注意)
点眼容器開封後は、1カ月以内であれば室温で保存できる。
安定性試験:最終包装製品を用いた長期保存試験(2~8℃、3年間)の結果、外観、含量、pH及び浸透圧比等は規格の範囲内であり、本剤は市場流通下(2~8℃)において3年間安定であることが確認された。
(保管上の注意)
気密容器、2~8℃保存。