チモプトールXE点眼液0.5%の添付文書
添付文書PDFファイル
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効果・効能
緑内障、高眼圧症。
用法・用量
通常、0.25%製剤を1回1滴、1日1回点眼する。
なお、十分な効果が得られない場合は0.5%製剤を用いて1回1滴、1日1回点眼する。
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 重大な副作用
1.1. 眼類天疱瘡(頻度不明):結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等があらわれることがある。
1.2. 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがある〔2.2参照〕。
1.3. 心ブロック、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明):β-受容体遮断による陰性変時・変力作用により、心ブロック、うっ血性心不全、心停止があらわれることがある〔2.3、9.1.1、9.1.2参照〕。
1.4. 脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)。
1.5. 全身性エリテマトーデス(頻度不明)。
- その他の副作用
- 眼:(5%以上)眼灼熱感・眼のかゆみ・眼異物感等の眼刺激症状、(1~5%未満)霧視・視力低下等の視力障害、角膜炎・角膜びらん・角膜上皮障害等の角膜障害、結膜充血、眼乾燥感、(1%未満)眼痛、眼瞼下垂、結膜浮腫、眼瞼炎、眼瞼浮腫、濾胞性結膜炎、眼脂、羞明、(頻度不明)角膜知覚低下、複視、結膜炎、*眼底黄斑部浮腫・*眼底黄斑部混濁[*:無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合]。
- 循環器:(1%未満)動悸、徐脈等の不整脈、低血圧、(頻度不明)失神、浮腫、レイノー現象、四肢冷感。
- 精神神経系:(1%未満)頭痛、めまい、不眠、(頻度不明)抑うつ、重症筋無力症増悪、悪夢、感覚異常。
- 消化器:(1%未満)悪心、(頻度不明)下痢、消化不良、腹痛、口渇。
その他:(1%未満)不快、倦怠感、(頻度不明)脱力感、耳鳴、筋肉痛、胸部圧迫感、発疹、咳。
副作用の項に記載の頻度は、本剤及びチモプトール点眼液の臨床試験結果のうち、発現頻度の高い方の値に基づく。
使用上の注意
(禁忌)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
- 気管支喘息又はその既往歴のある患者、気管支痙攣又は重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発・喘息発作増悪がみられるおそれがある]〔11.1.2参照〕。
- コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(2・3度)又は心原性ショックのある患者[これらの症状を増悪させるおそれがある]〔11.1.3参照〕。
(重要な基本的注意)
- 全身的に吸収される可能性があり、β-遮断剤全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。
- 縮瞳剤から本剤投与に切り替える場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがある。また、閉塞隅角緑内障に本剤を単独使用し眼圧上昇を来した例が報告されているので、閉塞隅角緑内障への使用に際しては縮瞳剤との併用が必要である。
(特定の背景を有する患者に関する注意)
(合併症・既往歴等のある患者)
1.1. 肺高血圧による右心不全のある患者:肺高血圧症による右心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.3参照〕。
1.2. うっ血性心不全のある患者:うっ血性心不全の症状を増悪させるおそれがある〔11.1.3参照〕。
1.3. 糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者:アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。
1.4. コントロール不十分な糖尿病のある患者:血糖値に注意すること(低血糖症状をマスクすることがある)。
(妊婦)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。器官形成期のラットに500mg/kg/dayを経口投与した試験で骨化遅延が、マウスに1000mg/kg/day、ウサギに200mg/kg/dayを経口投与した試験で死亡胎仔数増加が認められている。
(授乳婦)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること(ヒト母乳中へ移行することがある)。
(小児等)
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
(高齢者)
一般に生理機能が低下している。
(相互作用)
本剤は、主としてCYP2D6によって代謝される〔16.4参照〕。
- 2. 併用注意:
- オミデネパグ イソプロピル[結膜充血等の眼炎症性副作用の発現頻度の上昇が認められている(機序不明)]。
- アドレナリン、ジピベフリン塩酸塩[散瞳作用が助長されたとの報告がある(機序不明)]。
- カテコールアミン枯渇剤(レセルピン等)[交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある(カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β-遮断作用を相加的に増強する可能性がある)]。
- β-遮断剤(全身投与)(アテノロール(全身投与)、プロプラノロール塩酸塩(全身投与)、メトプロロール酒石酸塩(全身投与))[眼圧下降あるいはβ-遮断剤の全身的な作用が増強されることがある(作用が相加的にあらわれることがある)]。
- カルシウム拮抗剤(ベラパミル塩酸塩、ジルチアゼム塩酸塩)[房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある(相互に作用が増強される)]。
- ジギタリス製剤(ジゴキシン、ジギトキシン)[心刺激伝導障害(徐脈・房室ブロック等)があらわれるおそれがある(相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる)]。
- CYP2D6阻害作用を有する薬剤(キニジン硫酸塩水和物、選択的セロトニン再取り込み阻害剤)[β-遮断作用(例えば心拍数減少・徐脈)が増強するとの報告がある(これらの薬剤は本剤の代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある)]。
(適用上の注意)
- 薬剤交付時の注意
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
・ 点眼前にキャップをしたまま点眼容器を下に向け、1回振る(何回も振る必要はない)。
・ 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・ 患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・ 他の点眼剤を併用する場合には、本剤を最後に点眼する(その際、少なくとも10分以上間隔をあける)。やむを得ず本剤点眼後に他の点眼剤を使用する場合には、ゲル化した点眼液が他の点眼剤の吸収を妨げるおそれがあるので、十分な間隔をあけてから点眼すること。
・ 点眼直後、製剤の特徴として眼の表面で涙液と接触することにより点眼液がゲル化し、霧視又はべたつきが数分間持続することがあること。
・ 遮光して保存すること。
(取扱い上の注意)
・ 凍結を避けて保存すること。
・ 外箱開封後は、遮光して保存すること。
(保管上の注意)
室温保存。