複合ビタミン製剤
ビタミンを複数の種類配合することで体内でのビタミン不足を補い、神経や皮膚などの諸症状を改善する薬
複合ビタミン製剤の解説
複合ビタミン製剤の効果と作用機序
ビタミン を複数の種類配合することで体内でのビタミン不足を補い、神経や皮膚などの諸症状 を改善する薬- 体内でビタミンが不足すると細胞や組織の合成、エネルギー
代謝 などが滞り生体活動に支障が生じやすくなる - 本剤はビタミンB群などをはじめとして複数の種類のビタミンを含有した配合剤
- 体内でビタミンが不足すると細胞や組織の合成、エネルギー
- 本剤の中には
化学療法 の副作用軽減目的などで使用する薬剤もある
複合ビタミン製剤の薬理作用
タンパク質や炭水化物などが体内で細胞や組織の合成、エネルギー代謝などに使用されるには酵素による化学反応を必要とする。ビタミンはこれらの酵素を補う役割などを担っていて、ビタミンが不足すると生体活動に支障が生じやすくなる。通常は食事などにより補給できているビタミンが、何らかの原因により不足したり通常より多くの量を摂取する必要が出てくる場合もある。
本剤はビタミンB群などを複数(複数の成分を)含有した複合ビタミン製剤で、体内で不足しているビタミンを補う作用をあらわす。本剤の中には化学療法などによって生じる副作用の軽減目的などで使用する薬剤もあり、特にパンビタン(調剤用パンビタン末)は抗がん薬のペメトレキセド(主な商品名:アリムタ)と併用されるなど臨床上、重要な薬剤の一つとなっている。
複合ビタミン製剤の主な副作用や注意点
- 過敏症
- 頻度は非常に稀だが、
発疹 、痒みなどがあらわれる可能性がある
- 頻度は非常に稀だが、
複合ビタミン製剤の一般的な商品とその特徴
ビタメジン
ビタミン B1、B6、B12の配合剤- カプセル剤、散剤、注射剤があり用途などによって選択される
ビタノイリン
ビタミン B1、B2、B6、B12の配合剤
パンビタン
- 総合
ビタミン 製剤- ビタミンA、ビタミンB(B1、B2、B6、B12)、葉酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビタミンC、
ビタミンD 、ビタミンEの配合剤
- ビタミンA、ビタミンB(B1、B2、B6、B12)、葉酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビタミンC、
- ペメトレキセド(主な商品名:アリムタ)などの副作用軽減目的で使用する場合もある
ノイロビタン
ビタミン B1、B2、B6、B12の配合剤- 「ノイロトロピン(神経痛や変形性関節症などに使われる薬)」と製剤名が類似しているので取り違いなどに注意が必要