昇圧薬
交感神経の活動を活発にし血圧を上げることで低血圧症によるふらつき、めまいなどの症状を改善する薬
昇圧薬の解説
昇圧薬の効果と作用機序
昇圧薬の薬理作用
低血圧症では何らかの原因により血圧を調節する働きが弱くなり、血圧が低くなることでふらつき、めまい、意識障害、手足のしびれなどがあらわれる。座っていたり寝ている状態から急に立ち上がった時に、血圧が急に下がりめまいなどがおこる低血圧症を起立性低血圧症という。
交感神経の働きが活発になると、心臓の働きが亢進し心拍数増加や収縮力の増強により血液量が増加し血圧が上がり、血管においては血管が収縮することで血圧が上がる。
本剤は薬剤毎のそれぞれの作用により交感神経の働きを活発にすることで、血圧を上げて低血圧症の症状を改善する。
昇圧薬の主な副作用や注意点
- 消化器症状
- 吐き気、食欲不振などがあらわれる場合がある
- 循環器症状
動悸 などがあらわれる場合がある
昇圧薬の一般的な商品とその特徴
エホチール
- 主に心臓の収縮力を増加させ全身への血液量を増やすことで血圧を上げる
網膜 動脈(眼の網膜に血液を送っている血管)の血行障害に使用する場合もある
メトリジン
- 主に末梢血管を収縮させることで血圧を上げる
- D錠もあり、嚥下機能の低下した患者などへのメリットが考えられる
リズミック
- 心臓の心拍数増加と血管収縮作用により血圧を上げる
透析 時の血圧低下の改善目的で使用する場合もある