槌指(突き指)の基礎知識
POINT 槌指(突き指)とは
指に強い力が加わり、指の骨と骨を結ぶ腱や骨の損傷によって起こる指の変形です。スポーツが原因になることが多く、指を使うバスケットボールやバレーボール、ハンドボールに多いです。突き指になると痛みや腫れをともないます。冷やして安静にすると数日で治ることが多いですが、症状の改善がない場合は、骨折をしている可能性があります。骨折している場合は固定や整復が必要になるので、数日間様子をみても症状が変わらない場合は、整形外科を受診してください。
槌指(突き指)について
- 指に大きな力が働き、指の骨と骨を結ぶ腱や骨の損傷によって起こる指の変形
- 骨折を伴っていることもある
- スポーツが主な原因
- バスケットボール、ハンドボール、バレーボーツなど
槌指(突き指)の症状
- 指の痛み
- 指の腫れ
- あざ
- 骨折を伴うこともある
槌指(突き指)の検査・診断
レントゲン 検査:指に骨折がないことを調べる- 骨折線がわかりにくい場合には
CT 検査を行うこともある
- 骨折線がわかりにくい場合には
槌指(突き指)の治療法
- 応急処置
- 冷却
- 安静
- 圧迫
- 挙上
- シーネ固定:多くの場合あまり動かなさいようにシーネと呼ばれるもので固定する
- 骨折がある場合、適切な治療を受けないと、痛みが続いたり、関節の変形や運動障害が残ったままになることもある
槌指(突き指)の経過と病院探しのポイント
槌指(突き指)でお困りの方
槌指(突き指)をして受診を検討されている方は、整形外科クリニックの受診をお勧めします。突き指の診断は問診と診察、レントゲンで行います。突き指の診断そのものにレントゲンが必要なわけではありませんが、骨折がないかどうかを確認するためにレントゲンを撮影します。同じ目的で、クリニックによっては超音波検査を行うところもあります。整形外科のクリニックであればほとんどのところにレントゲンの設備がありますので、診断のために特別な病院を選択しなければならない、ということはありません。
槌指の治療は、原則的に安静と対症療法です。指に力が加わる運動を続けていると治りが遅くなるため注意が必要です。安静にするために、テーピングや簡単な添え木での固定を行うことがあります。
腫れているだけならば良いのですが、一目見て明らかに指が本来とは異なる方向に曲がってしまっている場合には、脱臼または骨折が考えられます。骨折の仕方によっては手術を行うこともありますので、その場合にはクリニックから病院を紹介してもらうことになるでしょう。脱臼か骨折かをレントゲンを撮影せずに見分けることは一般の方には困難な場合が多いですが、指を挟んだなどでなくいわゆる突き指のようなケガであれば、多くの場合は骨折があっても手術が必要ないタイプのものです(剥離骨折など)。また、指の脱臼であれば手術は不要で、整形外科クリニックで整復が可能です。