たししょう、たししょう
多指症、多趾症
生まれつき手や足の指の数が6本以上ある状態
9人の医師がチェック 103回の改訂 最終更新: 2022.04.14

多指症、多趾症の基礎知識

POINT 多指症、多趾症とは

生まれつき手や足の指の数が6本以上ある状態のことで、男児にやや多い傾向にあります。手では親指に起こることが多く、足では小指に起こることが多いです。多指症があると指に力を入れづらかったり動かしにくかったりし、骨に異常がないかをレントゲン(X線)検査で確認します。多指症では余分な指を1つ切除すればいいわけではなく、余分な部分とその後の機能に関係する部分を分けて、余分な部分だけを切り取ります。多指症について相談したい人は形成外科を受診してください。

多指症、多趾症について

  • 生まれつき手や足の指の数が6本以上ある状態
    • 胎児の成長過程で、指が作られる時に、裂け目が入り6本目(以上)の指ができる
    • 妊娠7週目あたりで胎児の指ができる時期に指が多く生じる
  • 罹患率は出生時2000人あたり1-2人
    • 男児にやや多い
  • 手では親指に起こることが多い
  • 足では小指に起こることが多い

多指症、多趾症の症状

  • 指が6本以上ある
  • 手が動かしにくい、足に力を入れにくい
    • 筋肉や腱などは、指1本分を2本で分ける形になるので、不十分な運動しかできないことが多い

多指症、多趾症の検査・診断

  • レントゲンX線写真)検査:余分な指に関節があるか、骨があるかを調べる

多指症、多趾症の治療法

  • 手術で治療を行う
    • 1歳ごろに手術を行うことが多い
    • 本来必要な機能が、余分にできた指に分割されていることが多いので、単純に余分な指を切り取ればよい訳ではない
    • 指の再建術:余分な指を取り去り、正常の指の機能に腱や靭帯を重ねて機能的に十分な1本の指にする
  • 多くなった指に関節がある場合は、手術後に後遺症が残ることが多い

多指症、多趾症の経過と病院探しのポイント

多指症、多趾症が心配な方

多指症とは、生まれた時から手や足の指が多い状態(6本以上)のことを指します。生まれた際に指が多いことで気づかれる疾患で、専門とする科は形成外科になります。治療の基本は手術となりますが、一刻を争う手術というわけではありません。クリニックなどで出産した場合でも、多指症が認められれば、形成外科の手術が可能な総合病院を紹介してくれるでしょう。

診断は見た目で指の数が多いことから行われますが、検査としてはレントゲンを行います。レントゲン検査を行うことで、余分な指に関節や骨があるかを調べます。

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多指症、多趾症でお困りの方

多指症の根本治療は手術です。手術は1歳ごろを目安に行われる事が多いです。生まれてすぐは指の成長が未熟であり、腱や血管などの組織の観察が難しいため、ある程度の成長を待って手術が行われます。しかし、早期手術の必要性が高い場合もゼロではなく、基本的に手術をしなければ治らないため、多指症とわかれば早期に受診しましょう。指再建術といって、余分な指と正常の指を2つ合わせて1本の指にする手術が多く行われます。

基本的には専門医の手術によって、指の機能が十分に改善します。手の機能は今後の生活の上で非常に大切であり、手術経験が豊富な、信頼できる専門医に手術を依頼することがすすめられます。

総合病院の形成外科であっても、病院毎に得意分野がある場合もありますので、多指症の手術を行っているのかについて問い合わせてみるといいでしょう。

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