しょうとうしょう
小頭症
同世代・同じ性別の小児と比較して頭が小さい状態
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最終更新: 2024.04.05
小頭症の基礎知識
POINT 小頭症とは
同世代・同じ性別の子どもと比較して、頭が小さい状態のことです。小さな頭で生まれる場合と、出生後に頭の成長が止まる場合があります。原因は不明のことも多いですが、染色体の異常や、妊娠中の栄養不足、母体の感染症(下記参照)などが原因になると考えられています。頭が小さい以外では、てんかん、脳性麻痺、学習障害、難聴、視覚障害などを伴うこともあります。小頭症が疑われる人には「頭の周囲径の測定」や「画像検査(CT検査やMRI検査)」が行われます。小頭症の根本的な治療は確立されていません。発達の遅れもある子どもには知能訓練や環境の整備なども行われます。小頭症が心配な人は小児科を受診してください。
小頭症について
- 同世代・同じ性別の小児と比較して頭が小さい状態
- 赤ちゃんが小さい頭で生まれる場合と、出生後に頭の成長が停止する場合がある
- 以下のことが原因で起こる
染色体 異常(ダウン症候群など)- 妊娠中の、胎児への血流不足
- 妊娠中の母親の
感染症 - サイトメガロウイルス、風疹
ウイルス 、水痘帯状疱疹ウイルス が原因になりうる - ジカウイルス感染との関係が問題となっている(ジカ熱の流行地域に行った場合は最低8週間避妊したほうが良いと推奨されている)
- サイトメガロウイルス、風疹
- 有害物質への
暴露 - 栄養
失調
- 胎児の時点で異常が生じている
先天性 のものと、生まれてから頭蓋骨が成長しなくなる後天性 のものに分けられる - 後天性の場合、脳の構造自体は保たれていることが多い
- この場合知能発達は正常
小頭症の症状
小頭症の検査・診断
- 頭の周囲径の測定:小頭症診断のための最も基本的な検査
- 家族歴の聴取:小頭症の中には遺伝するタイプのものがある
- 画像検査:小頭症の診断ではなく、脳の状態を調べるために行われる
頭部CT検査 頭部MRI 検査
小頭症の治療法
- 小頭症の根本的な治療法はない
- 発達の遅れなど、小頭症に伴って生じた他の症状に対する対応(知能訓練、環境整備)を行う