◆肥満と関連する認知面は?
今回の研究では、イギリスの調査に参加した12,349人のうち5歳の子どもを対象に、3歳から5歳での体重と5歳時の認知能力の関連性を検証しました。 認知能力は、空間の認識能力、表現能力、推理能力を評価しました。
◆3歳で肥満だった子どもは5歳で空間を認識する能力が低い?
以下の結果が得られました。
交絡因子で調整した後でさえも、3歳で肥満であった男の子は、健康な体重の子どもよりも、5歳時のパターン構成能力が有意に低かった(β=-0.029、p=0.03)。
3歳で肥満だった子どもでは、平均して5歳での空間の認識能力が低いという結果でした。
肥満と空間の認識能力に直接的な関連性があるかは不明です。何かしらの環境が影響している可能性も考えられますので、このような結果を参考に今後の新たな研究に期待します。
執筆者
参考文献
Associations between obesity and cognition in the pre-school years.
Obesity (Silver Spring). 2015 Dec 6
[PMID: 26638123]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。