◆65人の子どもの手術例
研究班は、0歳から19歳でてんかんの手術を受けた65人の患者について、受けた手術とその後の経過のデータをまとめました。
◆46人が無症状に
次の結果が得られました。
全半球切除が最も多く行われた術式であり(20人)、次いで部分的半球切除(17人)、多脳葉切除(13人)、脳葉切除(7人)、皮質結節切除(6人)、脳葉切除+皮質結節切除(2人)が多かった。国際抗てんかん連盟の分類でクラスIの帰結は全半球切除で20人、部分的半球切除で10人、多脳葉切除で7人、脳葉切除で6人、皮質結節切除で3人、脳葉切除+皮質結節切除で0人だった(合計65人中46人、71%、うち22人は治療薬不要に)。
半球切除の手術が最も多く行われていました。すべての手術を合わせて、手術を受けた65人のうち46人が、発作ゼロで前兆症状も現れない状態になっていました。そのうち22人はてんかんの治療薬も使わなくてよい状態になりました。
てんかんは適切に治療すれば普通の生活を支障なく送れる場合も多くあります。手術は治療選択肢のひとつとして、今も多くの人の役に立っています。
執筆者
Surgical treatment for refractory epileptic spasms: The Detroit series.
Epilepsia. 2015 Dec
[PMID: 26522016]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。