2015.12.09 | ニュース
うつと躁を繰り返す双極性障害には子どもでもリチウムが有効
子ども81人を分析
from Pediatrics
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うつ状態と躁状態を入れ替わりで発症する双極性障害の薬治療として、リチウムが処方されることがあります。大人ではその有効性が知られています。今回の研究では、子どもにおけるリチウムの有効性を検証しました。
◆子どもの双極性障害にリチウムは有効か?
今回の研究では、明確な躁状態とうつ症状が入れ替わり繰り返される、双極性障害1型の 子ども81人を対象に、リチウムで8週間治療し、その有効性を検証しました。
◆子どもでもリチウムは有効
以下の結果が得られました。
YMRSスコアの変化量は、YMRSスコアのベースライン、年齢群、体重群、性別、研究実施場所で調整しても、リチウムで治療した対象者で
有意 に大きかった(5.51、95%信頼区間0.51-10.50、p=0.03)。
リチウムで治療を行うと、双極性障害の躁症状がより改善するという結果でした。
大人ではその有効性が示されていたリチウム治療ですが、子どもでも有効である可能性が示されました。このような研究結果が積み重ねられ、薬の適用範囲も広がっていきます。
執筆者
参考文献
Lithium in the Acute Treatment of Bipolar I Disorder: A Double-Blind, Placebo-Controlled Study.
Pediatrics. 2015 Nov
[PMID: 26459650]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。