慢性腎臓病があると心房細動のリスクは2倍以上になる

慢性腎臓病が他の病気を引き起こす可能性として、『エビデンスに基づくCKDガイドライン2013』では、慢性腎臓病と心臓や脳卒中といった病気との関連を示唆しています。今回はその根拠のひとつとなる2010年の論文を紹介します。
◆慢性腎臓病と心房細動の関連を検証
高血圧症患者1,118名を対象に、慢性腎臓病が心房細動の発症に関連するか検証しました。
対象は、過去に発作性心房細動、心不全、心筋梗塞、弁膜症を過去に発症していないこととしました。
◆慢性腎臓病は心房細動の発症リスクを2.18倍に
調査の結果、以下のことを報告しました。
[...]、CKD(ハザード比2.18、p=0.009)は多変量解析において、心房細動の発症における独立した決定要因であった。
CKD(ステージ4と5)の進行したステージでは、心房細動の発症を増大することと強く関連していた。
慢性腎臓病があると、ない場合と比べて心房細動を2倍以上発症しやすくなり、特に慢性腎臓病が重症であるとよりその可能性は高くなるという結果でした。
筆者らは、「この研究では、CKDの合併症、特に腎機能障害が進行していた場合は、[...]高血圧症患者における心房細動の新規発症の強い予測因子になることが明らかとなった。」と述べています。
この他の論文でも、慢性腎臓病と脳卒中や心筋梗塞との関連が検証されており、それらも踏まえて、『エビデンスに基づくCKDガイドライン2013』では、慢性腎臓病において「腎機能の低下は、心血管疾患の危険因子である。」と記載されています。
執筆者
Chronic kidney disease as an independent risk factor for new-onset atrial fibrillation in hypertensive patients.
J Hypertens. 2010 Aug
[PMID: 20485194]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。