◆アーモンド2種類と対照群の3群にランダムに分類
心筋梗塞などを含む冠動脈疾患患者150名を、パキスタンアーモンド、アメリカンアーモンド、対照群の3群にランダムに振り分けました。アーモンドは朝食前に1日10g食べることとしました。
◆アーモンドを食べると善玉コレステロールが増える
以下の結果が得られました。
アーモンドはHDLコレステロール値を有意に増加させた。
6週間、12週間の時点で、HDLコレステロール値はPA群でベースラインと比べて12-14%、AA群でベースラインと比べて14-16%増大した。
アーモンドの2群間で血液検査値への効果に差はなかった。
どちらのアーモンドでも、アーモンドを1日10g食べると、HDLコレステロールが増えるという結果でした。
筆者らは、「朝食前に食べる少量のアーモンド(10g/日)は、HDLコレステロール値が初めに低い冠動脈疾患患者において、脂質異常症の血液マーカーを改善することに加え、HDLコレステロールを増やすことができる。」と結論づけています。
コレステロールと言えば総コレステロールやLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の数値を気にしがちですが、それだけではなく、HDLコレステロールの数値に注目する必要があります。その数値を改善するひとつの食事法として、アーモンドの効果を調べたこの研究も参考になるかもしれません。
執筆者
Dietary Almonds Increase Serum HDL Cholesterol in Coronary Artery Disease Patients in a Randomized Controlled Trial.
J Nutr. 2015 Aug 12
[PMID: 26269239]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。