あたまがいたい
頭が痛い(数日以内)

片頭痛に使うエルゴタミン製剤ってどんな薬?

片頭痛の治療にエルゴタミン製剤を処方されることがあります。エルゴタミン製剤を使う上での注意点を説明します。

1. エルゴタミン製剤とは?

エルゴタミン製剤は片頭痛の発作時に使う薬です。発作が起きてすぐ、もしくは発作の前兆があった段階で服用します。過剰に広がった脳の血管を収縮させ痛みを抑えます。

エルゴタミン製剤の商品名にはクリアミン®、ジヒデルゴット®などがあります。

2. トリプタン製剤と併用する場合の注意

トリプタン製剤を服用しても片頭痛の再燃が見られる患者さんがエルゴタミン製剤を使用すると効果があるとされています。ただし、トリプタン製剤を使用した後でエルゴタミン製剤を使用する(又はその逆で、エルゴタミン製剤を使用した後でトリプタン製剤を使用する)場合は、原則として間隔を24時間以上開ける必要があります。これは飲み合わせで起こる薬剤の相互作用により、血圧が上がったり、血管収縮作用が強くなりすぎる可能性があるからです。

3. 妊娠中、授乳中の注意

エルゴタミン製剤は血管収縮作用の他、子宮を収縮させる作用もあり、また授乳中の女性が使うと母乳の中に移行するため、妊娠中や授乳中の女性は使用できません。副作用として、服用後に吐き気や腹痛などの消化器症状、めまいや不眠などの精神神経系症状などがあらわれることがあります。

さらに注意するべき点として、片頭痛の治療のため処方された量や回数を守らず不適切な使い方をすることによって、かえって頭痛を誘発してしまう可能性があります。薬物乱用頭痛の解説もあわせてご覧ください。