◆歯周病と乳がんの関連性を検証
今回の研究では、過去に乳がんを発症していない閉経後の女性73,737人を対象に、歯周病と乳がんの関連性を検証しました。
◆歯周病がある人は乳がんである危険性が1.14倍
以下の結果が得られました。
女性のうち26.1%で報告された歯周病は、乳がんのリスクの増加と関連しており(ハザード比1.14、95%信頼区間1.03-1.26)、特に20年以内に喫煙を辞めた喫煙者ではハザード比1.36(95%信頼区間1.05-1.77)であった。
閉経後で歯周病がある女性では、乳がんを発症する危険性が高くなるという結果でした。
歯周病は、糖尿病や心臓の病気、脳卒中との関連性が報告されています。今回の研究結果からは因果関係は述べられませんが、口のなかを衛生的に保つことで、様々な病気の発症を予防することができるかもしれません。今後の検証に期待します。
執筆者
Periodontal Disease and Breast Cancer: Prospective Cohort Study of Postmenopausal Women.
Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2015 Dec 21
[PMID: 26689418]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。