2015.11.07 | ニュース

妊娠糖尿病は男の子の妊娠で微妙に多い

メタアナリシスにより検証

from Diabetologia

妊娠糖尿病は男の子の妊娠で微妙に多い の写真

妊娠によって糖尿病が起こる場合(妊娠糖尿病)がありますが、これにはどのような背景があるのでしょうか。今回の研究では、過去の研究をまとめて、妊娠糖尿病にはどのような要因が関連しているか検証しました。

◆妊娠糖尿病と子どもの性別の関連性を検証

以前の研究で、赤ちゃんの性別と、母親の体でインスリンを分泌するβ細胞の機能が関連している可能性が報告されていました。

今回の研究では、過去に報告された研究をまとめ、計2,402,643人の女性を対象に、妊娠糖尿病発症と子どもの性別の関連性を検証しました。

 

◆妊娠糖尿病は男の子の妊娠で起こる確率がわずかに高い

以下の結果が得られました。

これらの研究のプール解析により、男児を妊娠している女性の妊娠中の糖尿病のリスクは女児を妊娠している女性よりも高いことが示された(相対リスク1.04、95%信頼区間1.02-1.06)。

男の子を妊娠しているとき、女の子の妊娠に比べて妊娠中の糖尿病を発症する確率は1.04倍でした。 妊娠糖尿病と男の子の妊娠に、ごくわずかながら統計的な関連が見られました。

 

もし妊娠糖尿病の原因に子どもの性別が関係するとすれば、その背景を明らかにし、妊娠糖尿病の有効な治療法を作り出す研究のヒントになるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Sex of the baby and risk of gestational diabetes mellitus in the mother: a systematic review and meta-analysis.

Diabetologia. 2015 Nov

[PMID: 26253767]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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