◆ダンスを行う群と通常ケアを受ける群にランダムに振り分け
抗がん治療を受けており、中等度から重度の疲労感を持つ患者40名を、介入群と対照群にランダムに分け、効果を比較しました。介入群は、カウンセリングに加えて5週間で10回のダンスレッスンを受講し、対照群は通常ケアとカウンセリングを受けました。
◆10回のダンスレッスンで疲労感が改善
調査の結果、以下のことを報告しました。
介入群では(ベースライン:平均±SD 5.95±1.701、研究の最終時期:3.8±1.542、p=0.001、36%の減少)、対照群(ベースライン:4.95±0.999、研究の最終時期:5.0±1.556、p=0.887)と比較して、がん関連疲労感に有意な改善が見られた。その効果は、情緒機能や社会機能、身体機能と同様であった(p<0.05)。
10回のダンスレッスンで、がんによる疲労感、情緒面や身体機能などに改善効果が見られました。
筆者らは、「ダンスはがん関連疲労感の治療に適しており、効果的なアプローチであるかもしれない。」と結論づけています。 その効果のメカニズムは明らかではないですが、ダンスの楽しさや適度な運動が関係しているのかもしれません。
執筆者
Effect of dance on cancer-related fatigue and quality of life.
Support Care Cancer. 2014 Aug
[PMID: 24671434]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。