◆治療5年後の検査で比較
研究班は対象者をランダムに2グループに分け、腹腔鏡手術か、エソメプラゾールという薬で治療しました。治療の効果を、治療開始から5年後に行った胃食道逆流の検査で比較しました。
◆腹腔鏡手術のほうが改善
次の結果が得られました。
LARS群(116人)では、24時間食道内酸曝露時間の中央値はベースラインで8.6%、6か月後と5年後で0.7%だった(ベースラインに対してP<0.001)。エソメプラゾール群(151人)では、24時間食道内酸曝露時間の中央値はベースラインで8.8%、6か月後に2.1%、5年後に1.9%だった(治療後でベースラインに対してP<0.001、LARSとエソメプラゾールの比較でP<0.001)。
検査の結果は、腹腔鏡手術のグループでも、エソメプラゾールのグループでも治療前と比べて改善していましたが、腹腔鏡手術のほうが大きい改善が見られました。
腹腔鏡手術と薬剤にはそれぞれ特有のリスクと利点があります。効果の差についても、ここで報告されたような情報が治療法を選択するうえで参考になるかもしれません。
執筆者
Gastro-esophageal Acid Reflux Control 5 Years After Anti-Reflux Surgery, Compared With Long-Term Esomeprazole Therapy.
Clin Gastroenterol Hepatol. 2015 Jul 27 [Epub ahead of print]
[PMID: 26226096]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。