2017.09.17 | ニュース

インターネット上の治療で禁煙できる?

文献の調査から

インターネット上の治療で禁煙できる?の写真

禁煙のための治療にはいろいろな方法が工夫されています。インターネットを利用する試みもあります。インターネットによる禁煙治療の効果として研究から報告されている結果が調査されました。

インターネットを介した治療による禁煙の効果

イギリスのブリストル大学の研究班が、インターネットを介した禁煙治療の効果について文献の調査を行い、『The Cochrane Database of Systematic Reviews』に報告しました。

この研究は、過去に行われた研究の結果を吟味して統合したものです。

調査対象として、治療法をランダムに割り当てる方法をとった研究を選びました。

 

わずかに効果あり、しかし不確実

成人を対象に、インターネットを介して個別双方向的な治療をする場合と治療しない場合を比較した研究が9件見つかりました。

プールした結果から、介入を優位とする効果が示された(リスク比1.15、95%信頼区間1.02-1.30、n=7,909)。しかし、統計的異質性は高く(I2=53%)説明がつかないものであり、全体の証拠の質はGRADEに従って「低い」とした。

結果は治療をしたほうがわずかに禁煙できた割合が高くなっていましたが、確信度は低いと判定されました。

インターネットと行動支援による治療をほかの治療法と比較した研究では、効果の差が確かめられませんでした。

 

インターネットは禁煙に使えるか?

インターネットによる禁煙治療でわずかな効果が見られたものの、不確かさが残るという報告を紹介しました。

インターネットを治療に使う試みは最近も研究されつつあります。今後さらに効果的な方法が工夫されてくる可能性もあります。

禁煙治療としてはニコチンパッチや飲み薬の禁煙補助薬を使う方法もあります。さまざまな方法からひとりひとりに合ったものを選ぶことで、タバコの害を減らすことにつながるかもしれません。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

Internet-based interventions for smoking cessation.

Cochrane Database Syst Rev. 2017 Sep 4.

[PMID: 28869775]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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