脳卒中後の立ち上がりに効果的なリハビリ方法は?従来の方法より改善?

脳卒中後は運動能力が損なわれ、立ち上がることが困難になる場合があります。今回、立ち上がる運動のための2種類のリハビリテーション方法を比較し、どちらの方が身体機能を改善するか検証した研究を紹介します。
◆立ち上がり方法が及ぼす効果は
50名の脳卒中で
◆麻痺した足を反対の足より後ろにして立ち上がると身体機能が改善
以下の結果が得られました。
私たちのデータはトレーニング前と比較するとトレーニング後は2つのグループで立ち上がりの動きとバランスに
有意 な改善が見られたことを示した。非対称性はコントロールグループ(平均変化、0.06 ±0.05)よりも実験グループ(平均変化、0.17 ±0.10)において有意な改善が見られた。バーグバランススコアはコントロールグループ(平均変化、5.8±2.8))よりも実験グループ(平均変化、8.4 ±3.1)において有意に高かった。
リハビリによって、どちらのグループでも立ち上がりの動きなどに改善が見られました。足を左右対称な位置にして立ち上がるトレーニングを行ったグループよりも、麻痺した足を反対の足より後ろにして立ち上がるトレーニングを行ったグループにおいて、バランスがより大きく改善しました。
立ち上がりのトレーニングにも様々な方法があり、麻痺改善のためにどのような人にはどのような立ち上がり方法が適しているなどの傾向が示されれば、リハビリでの立ち上がりの効果がさらに高くなるかもしれません。
執筆者
Effects of modified sit-to-stand training on balance control in hemiplegic stroke patients: A randomized controlled trial.
Clin Rehabil. 2015 Aug.
[PMID: 26316551]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。