2016.03.09 | ニュース

スティーブンス・ジョンソン症候群の眼症状に羊膜移植が有効か

25人を対象に検証
from Ophthalmology
スティーブンス・ジョンソン症候群の眼症状に羊膜移植が有効かの写真
(C) michaelvaulin - Fotolia.com

スティーブンス・ジョンソン症候群は薬の過敏反応などにより全身の皮膚に症状が出る病気です。眼の粘膜に炎症が起こり視力が低下することもあります。胎児を包んでいた羊膜を移植する治療法の効果が調べられました。

◆羊膜移植の効果

スティーブンス・ジョンソン症候群は皮膚が重症な過敏反応を起こし、全身に水ぶくれができたり、部分的にただれを起こします。粘膜にも変化を起こし、眼の粘膜に炎症が起こる角膜炎結膜炎を起こします。

羊膜移植はスティーブンス・ジョンソン症候群のほか、眼の粘膜の治療として使われています。

今回の研究では、スティーブンス・ジョンソン症候群により眼の粘膜に炎症を発症して4週間以内の患者を対象に行われました。合計25人の患者(50個の目)が対象となりました。患者はランダムに2つのグループに分けられました。羊膜移植の治療を受けるグループと標準的内科治療を受けるグループに分けられました。対象者は治療前、移植治療1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、そして、6ヶ月後に眼の検査を受け、羊膜移植の効果が調べられました。

 

◆羊膜移植は有効

次の結果が得られました。

移植6ヶ月後において、羊膜移植グループの平均最高矯正視力(0.068±0.10 logMAR視力)は標準的内科治療(0.522±0.52 logMAR視力; P=0.042)に比べて有意に優れていた。

移植6ヶ月後において、標準的内科治療を受けたグループの44%(11/25)が結膜充血が持続したのに対して、羊膜移植を受けたグループでは4%(1/25)だった(P=0.03)。

羊膜移植を受けたグループでは角膜混濁、輪部幹細胞欠損、眼瞼癒着、眼瞼縁癒着や、まぶた合併症は見られなかった。

移植6ヶ月後において、羊膜移植を受けた人は標準的内科治療を受けた人に比べて視力が優れていました。また、羊膜移植の治療にともなって予想される問題は、羊膜移植を受けたグループで起こらなかったことも報告されました。

 

羊膜移植がスティーブンス・ジョンソン症候群で眼に起こる炎症の治療に効果的である可能性があります。治療法の選択のため、この結果が参考にされるかもしれません。

執筆者

宮本 望都喜

参考文献

Adjuvant Role of Amniotic Membrane Transplantation in Acute Ocular Stevens-Johnson Syndrome: A Randomized Control Trial.

Ophthalmology. 2015 Dec 11. [Epub ahead of print]

[PMID: 26686968]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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