2016.03.19 | コラム

お風呂上がりに赤い発疹が..これってコリン性蕁麻疹?それとも温熱蕁麻疹?症状と治療法の違いを解説

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この記事のポイント

1. コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いとは?原因と症状について解説
2. コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹は治療法も異なるの?

お風呂上りに赤い発疹が見られたら、あれ?蕁麻疹?と思うかもしれません。この赤い発疹は、蕁麻疹の中でもコリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹のどちらなのでしょうか?コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いについて解説します。

◆コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いとは?原因と症状について解説

蕁麻疹は、肌に赤い発疹膨疹)ができる病気です。比較的身近なものだと思います。今回は、もしかしたら経験したことがある方も多いかもしれないコリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いについて、解説します。この2つの蕁麻疹はどちらも、お風呂上がりに見られる可能性があり、「この発疹なんだろう・・・」と思っていた方には、知っておいても良い情報だと思います。

まず、コリン性蕁麻疹について説明します。コリン性蕁麻疹は、お風呂上がり、運動中、運動後、緊張などにより汗をかくような刺激によって発症する蕁麻疹です。子供から大人まで見られます。大きさは小さく、蕁麻疹皮疹(肌にできる発疹)同士はあまりくっついていない場合が多いです。

一方、温熱蕁麻疹は、物理的な刺激によって起こる物理性蕁麻疹のひとつです。皮膚の表面に、温熱刺激の負荷が加わることで蕁麻疹を発症します。つまり、お風呂に入ると(お風呂だけではなくて、シャワーでも発症します)、温熱刺激によって蕁麻疹が出るというわけです。蕁麻疹の大きさは、コリン性蕁麻疹と同じくらいの大きさになります。

この2つ、症状もほとんど同じで、かゆみやピリピリした感覚を伴います。発症しても、早くて数分後、遅くても数時間後には消失していることがほとんどです。

それでは治療法について、違いはあるのでしょうか?

 

◆コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹は治療法も異なるの?

コリン性蕁麻疹については、蕁麻疹診療ガイドラインで、以下の推奨度が示されています。温熱蕁麻疹については、推奨度は示されていませんが、有効性を検証している研究があります。(蕁麻疹診療ガイドライン、日本皮膚科学会)

  • コリン性蕁麻疹
    • ヒスタミン薬の内服はある 程度の効果を期待し得る(CQ20:推奨度 B,エビデン スレベル II).また激しい膨疹を誘発させないよう発汗 を避けることは必要であるが,症状が軽く,日常生活 への支障がなければ放置しても良い.また,発汗低下 を伴う症例では,むしろ積極的に入浴や運動を行い発 汗を促すことで症状が軽減することもある(CQ21:推 奨度 C1,エビデンスレベル V).なお,コリン性蕁麻疹 の症状出現に伴い,稀に血管性浮腫やアナフィラキ シーに進展することもあるので注意が必要である
  • 温熱蕁麻疹
    • 抗ヒスタミン薬,ヒスタミン H2 受容体拮抗薬,繰り返す温熱による耐性誘導について, 各々有効性を示す報告がある

コリン性蕁麻疹、温熱蕁麻疹のどちらも、抗ヒスタミン薬の有効性が示されています。もちろん、ガイドラインに掲載されているからと言って、それを必ず行うわけではないので注意してください。

 

今回は、お風呂上がりに見られる蕁麻疹について、コリン性蕁麻疹と温熱蕁麻疹の違いについて解説しました。同じような蕁麻疹でも、実は病名が異なることもあります。気になるようでしたら、医療機関を受診するようにしましょう。

執筆者

Shuhei Fujimoto

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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