2016.03.02 | ニュース

急に呼吸ができなくなる緊急事態「ARDS」、軽症でも34.9%が死亡していた

50か国の施設の統計から
from JAMA
急に呼吸ができなくなる緊急事態「ARDS」、軽症でも34.9%が死亡していたの写真
(C) Double Brain - Fotolia.com

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は外傷や敗血症などが原因で肺に異常が生じ、急激に進行する呼吸困難などの症状を起こす危険な状態です。集中治療室(ICU)の治療中にもしばしば起こります。世界各国にわたる発生状況の調査が行われました。

◆50か国の状況調査

この研究には、5大陸の50か国にわたって、合計459か所の施設のICUが参加しました。参加施設では4週間のうちに発生したARDSの頻度や、ARDSによる経過が調査され、得られたデータが集計されました。

 

◆10.4%に発生、軽症でも34.9%が死亡

次の結果が得られました。

研究に参加したICUに入室した患者29,144人のうち、3,022人(10.4%)がARDSの診断基準を満たした。そのうち、2,377人が最初の48時間でARDS発症し、呼吸不全に対して侵襲的器械換気による管理を受けた。

院内死亡率は軽度のARDS患者で34.9%(95%信頼区間31.4%-38.5%)、中等度で40.3%(95%信頼区間37.4%-43.3%)、重度で46.1%(95%信頼区間41.9%-50.4%)だった。

参加施設では、ICUで治療された患者のうち10.4%にARDSが発生していました。そのうち、軽度のARDSが起こった人で34.9%、重症のARDSが発生した人では46.1%が、入院中に死亡していました

研究班は「この結果はARDS患者の管理において改善の可能性があることを示している」と述べています。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Epidemiology, Patterns of Care, and Mortality for Patients With Acute Respiratory Distress Syndrome in Intensive Care Units in 50 Countries.

JAMA. 2016 Feb 23.

[PMID: 26903337]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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