2016.02.21 | ニュース
前十字靭帯損傷したアイスホッケー選手の選手生命は?
NHLアイスホッケー選手47人を分析
from The American journal of sports medicine

(C) RobertNyholm - Fotolia.com
スポーツをしている最中に起こりやすい外傷として、膝の前十字靭帯(ACL)損傷があります。ACLを損傷すると、膝の不安定感が残りパフォーマンスに大きな影響を与えます。今回の研究では、プロアイスホッケー選手について調査を行いました。
◆ACL損傷後のホッケー選手47人を調査
今回の研究は、ACL損傷し競技復帰したプロアイスホッケー選手47人について、各選手と同等の年齢とキャリア、体格を持つ対照選手とで比較検討しました。
◆ACL損傷によりプレイ期間は1年半短縮
調査により以下のような結果が得られました。
ACL損傷後の平均プレイ期間は2.8年であり、対照選手(4.4年間)と比べて短期間であった(P値=0.004)。
プロアイスホッケー選手はACLを損傷することで、プレー期間は約1年半短くなるという結果でした。
今回の研究では因果関係は明確にされておりませんが、ACL損傷前の選手の身体機能面の弱点の存在や、ACL損傷後のリハビリの過程で十分に競技復帰のレベルまで回復していなかった等、様々な要素が影響していた可能性があります。今後の検証により明らかにされることを期待します。
執筆者
参考文献
Anterior Cruciate Ligament Injuries in Professional Hockey Players.
Am J Sports Med. 2015 Dec 14.
[PMID: 26667371]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。