2016.02.09 | コラム

パニック障害の治療法について解説

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1. パニック障害の治療法を解説
2. パニック障害は時期によって治療法が違う?
3. パニック障害で日頃から気をつける方法とは?

パニック障害は、突如不安や恐怖感が高まる病気です。治療法は、薬の服用や自分の状態を認識していく認知行動療法、少しずつ恐怖感に慣れていく心理・社会的療法などがあり、状態によって使い分けます。今回は、パニック障害の治療法を解説します。

◆パニック障害の治療法を解説

パニック障害では、突然の発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多いにより生活に支障が出る場合も多いため、治療が必要です。発作がいつか起こるのではないか、という予期不安や発作が起きても助けてもらえないことに恐怖感を持つ広場恐怖なども症状として見られます。このような症状に対して、どのような治療法があるのでしょう?

治療法を大きく分けると、次の2つになります。

  • 薬治療
    • 薬治療では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や三環系抗うつ剤などの抗うつ薬や抗不安薬向精神薬の一種で、睡眠薬としても使われる。バルビツール酸系、ベンゾジゼピン系、非ベンゾジゼピン系などがあるが使用されます。
  • 心理・社会的療法
    • パニック障害に対する治療法として、認知行動療法心理療法の一種で、自分の認識や考え方、行動を変えながら精神面での調子を整えていくための治療は薬治療と同じくらいの効果があると言われています。認知行動療法は、認知療法とエクスポージャー法(曝露療法)の理論を組み合わせた治療法です。認知療法は、パニック発作のきっかけやその内容を記録し、矛盾点などを考えることでより現実的な思考に導き、不安や恐怖感を軽減する方法です。エクスポージャー法は、不安や恐怖のきっかけとなる場所や状況に徐々に触れ、慣れていく方法です。

他にも、系統的脱感作生体がある物質と接触した時に、その物質を生体へのアレルゲン(抗原)として認識するようになること。アレルギーが起きる前に必ず必要な準備段階法、弛緩訓練法、呼吸訓練などの治療法があります。常にすべての治療法を選択して行うわけではなく、状態や発症症状や病気が発生する、または発生し始めることからの時期によって使い分けることになります。

 

◆パニック障害は時期によって治療法が違う?

パニック障害では、発症後約3ヶ月の急性期、発症後1年から2年の維持療法期、発症後数週間から数ヶ月と幅が広い治療終結期に分けられ、それぞれ治療の目的が変わります。

急性期では、パニック発作が頻発しているため、再発防止が大事です。再発防止では、認知行動療法よりも薬治療が選択されることが多いです。急性期で落ち着いてくると、維持療法期に向けて、精神療法やカウンセリングを行っていく場合もあります。維持療法期では、パニック発作が起きないようにしながら、薬治療や認知行動療法(エクスポージャー法など)が中心となります。維持療法期では、症状が良くなったり、発作がまた出たりと一時的な症状の変化が起こり得ます。予想よりも治療期間が長引くこともあるため、留意する必要があります。

治療終結期では、パニック障害の症状が見られないことを確認しながら、薬の量を減らしていきます。また、生活習慣の改善も重要で、日常生活のリズムを整えることにより、身体活動が促され、パニック障害の再発予防にもつながると考えられます。

 

◆パニック障害で日頃から気をつける方法とは?

それでは最後に、生活習慣の改善としてどのようなことに気をつければ良いか説明します。パニック障害を起こす可能性のある要因として、アルコール、睡眠不足、疲労、カフェイン、経口避妊薬排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑える薬剤。エストロゲンとプロゲステロンといった、いわゆる女性ホルモンを含む薬剤であるなどがあります。ひとによっては、これらの要因に気をつけていても、パニック障害が改善しないこともありますが、生活リズムを整えるうえでも、このような日常生活で気をつけられることを考慮し、生活習慣を改善することも大事です。

パニック障害がきっかけで、外に出れなくなったり、仕事に復帰できないといった人もいます。適切な治療を受けることで、完治する可能性も高くなるため、医師に相談することをおすすめします。また、治療の効果は、ストレスが大きい環境により薄まってしまうと言われています。治療の効果を大きくするためにも、環境を整えることも大事です。

執筆者

MEDLEY編集部

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。