2016.01.25 | ニュース

ニンニクエキスでかぜ予防

健康な成人120人を対象に調査

from The Journal of nutrition

ニンニクエキスでかぜ予防の写真

ニンニクを食べると免疫力がつくということを聞いたことはありますか?研究チームは、免疫細胞や風邪・発熱の重症度などに着目して、熟成ニンニクエキス(AGE)が免疫に対してどのような影響を与えているのか報告しました。

◆ニンニクの有無による免疫への影響を比較

研究チームは、21歳から50歳までの健康な成人120人を調査対象としました。対象者を無作為に、以下の2つのグループに分けました。

 

  • 1日2.56gの熟成ニンニクエキスを、90日間摂取するグループ
  • 有効成分のないサプリメント(プラセボ)を、90日間摂取するグループ

そして、風邪の流行する季節に調査を行い、各グループで風邪インフルエンザの起こる頻度や重症度に変化が出るのかどうかを確認しました。

さらに、食事による影響を受けやすいと言われているγδ(ガンマ・デルタ)-T細胞やナチュラルキラー細胞(NK細胞免疫を担うリンパ球(白血球の一種)のうちの一つ。NK細胞の他には、B細胞とT細胞がある)のような白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うに着目することで、ニンニクの有無による免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患への影響を調査しました。

 

◆熟成ニンニクエキスを飲むと免疫力が活性化された

調査の結果、以下のことが分かりました。

熟成ニンニクエキスの摂取から45日後、γδ-T細胞とNK細胞は、プラセボを摂取したグループの細胞よりも増殖し、活性化していた。90日後、病気の数には有意データを分析して導かれた結果が、偶然ではなく「意味が有る」必然的な値であると推測できることな差がなかったが、熟成ニンニクエキスを摂取したグループは、風邪インフルエンザ症状の重症度が低下し、症状の数にも減少が見られた[...]。

つまりこの研究からは、プラセボと比較して、熟成ニンニクエキスを飲むことで免疫細胞の活性化が見られ、風邪インフルエンザの症状が少なく、軽くなったことが示されました。

 

ニンニクには、様々な成分が含まれています。今回の結果のように免疫を強化する効果を持つ成分もあるかもしれません。ただし、この研究はニンニクの成分を薬として飲んだ場合を調べたもので、普通のニンニクを食べても効果があるかどうかは判断できません。また食べ過ぎることでニンニクの成分の一部が胃腸を刺激し、胃腸障害を引き起こす可能性もあります。ほかの食品と同様、ニンニクも適切な量を摂ることが健康に繫がるのかもしれません。

執筆者

鈴木あいか


参考文献

Aged Garlic Extract Modifies Human Immunity.

J Nutr. 2016 Jan 13. [Epub ahead of print]

[PMID: 26764332]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。 [執筆者一覧]