2016.01.12 | ニュース

肉と乳製品、血糖値に与える影響はどちらが大きい?

臨床試験より
from The American journal of clinical nutrition
肉と乳製品、血糖値に与える影響はどちらが大きい?の写真
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高カロリーの食事は血糖値を上げやすいと言われますが、同じカロリーでも食品によって違いがあります。研究班は、乳製品を中心とする食事が、赤肉と比較して、血糖値に与える影響が大きくなるのかについて検証しました。

◆臨床試験の概要

男性19人、女性24人に赤肉、パン、オレンジジュースの食事と、脱脂粉乳、低脂肪ヨーグルト、チーズ、パンの食事2回を1週間開けて交互に提供しました。そして、食事を食べる前と食べた後30分、60分、90分、120分、150分、180分に血糖、血糖値を下げるインスリン中性脂肪を測定しました。

 

◆男性19人、女性24人の結果

赤肉の食事をしたとき、食後30分の血糖値が高く出ました。しかし、3時間後までに血糖値の上昇が続いた度合いは、低脂肪の乳製品のほうが高いという結果でした。

赤肉と低脂肪の乳製品の食事の間の血糖値の上昇の違いは、「おそらくオレンジジュースと牛乳およびヨーグルトの血糖値負荷の違いによる」と研究班は述べています。


赤肉と低脂肪の乳製品では、乳製品のほうが血糖値が上がるという結果になりました。これまで報告されていたいくつかの結果と異なるものであり、今後、さらに検討する必要がありそうです。

執筆者

後藤由佳利

参考文献

Acute effect of red meat and dairy on glucose and insulin: a randomized crossover study.

Am J Clin Nutr. 2015 Dec 16.

 

[PMID: 26675776]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。