2016.01.09 | ニュース

若いうちに子供が産まれていると中年でメタボに近づく

イギリスの長期研究より

from Journal of epidemiology and community health

若いうちに子供が産まれていると中年でメタボに近づくの写真

20代ごろまでやせていた人でも年齢を重ねると、どうしてもメタボリックシンドロームなどの危険性が増えます。今回イギリスの人を対象にした研究で、どのような生活をしてきた人が中年で検査値が悪くなるのか報告がありました。

◆16~42歳の男女のデータを集計

イギリスの長期追跡研究における16〜42歳の男性と女性を対象として、仕事、結婚と子育てに関するデータを年齢ごとに追って調査し集計しました。そこで得られた生活歴と、45歳から46歳時点でのウエスト、血圧、HDLコレステロール、中性脂肪、HbA1c(糖尿病の指標)の検査値の関連について、統計解析を行いました。

 

◆若いうちに子供が産まれた人に関連

解析の結果、仕事や結婚・離婚の状態に関係なく、若いうちに子供が産まれた人で、検査値が統計学的に有意に悪いことが分かりました。これは性別による差はありませんでした。

 

家庭を持つと「幸せ太り」する人や、妊娠して子供を産む前後で体質や食習慣が変わる人もいます。今回の研究結果は、このような変化に関係があるのかもしれません。何が原因かはこの結果からは特定できませんが、子育てとあわせて自分の体調を考えるのも大事なことです。

執筆者

宮本 知明

参考文献

Work-family life courses and metabolic markers in mid-life: evidence from the British National Child Development Study.

J Epidemiol Community Health. 2015 Dec 11.

[PMID: 26659761]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

▲ ページトップに戻る