2015.12.11 | ニュース

らっきょうに含まれるフルクタンで肥満解消!?

スペインの研究チームが8,569人を分析
from The American journal of clinical nutrition
らっきょうに含まれるフルクタンで肥満解消!? の写真
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腸内細菌の栄養となるプレバイオティクスは、肥満を防ぐ可能性があると言われています。今回の研究では、プレバイオティクスの中でもフルクタンとオリゴ糖の消費量が肥満と関連するか検証しました。

◆プレバイオティクスと肥満の関係とは?

プレバイオティクスは、腸内細菌の栄養分となる物質で、消化管内で細菌を増やし腸の働きを整える効果を持つと言われていることから、肥満防止に役立つ可能性が言われています。今回は、プレバイオティクスの中でもらっきょうやタマネギなどに含まれるフルクタンと、乳製品などに含まれるガラクトオリゴ糖に注目しました。

この研究では、中年で正常体重(BMIが25未満)の8,569人を対象に、フルクタンとガラクトオリゴ糖の消費量と肥満の関連性を検証しました。

 

◆フルクタンとガラクトオリゴ糖を多く消費していると肥満防止に!?

以下の結果が得られました。

潜在的交絡因子で調整した後、過剰体重のリスクはフルクタン消費量の最も高い4分位(1日2.3g以上)の人で15%少なかった(95%信頼区間0.74-0.97、pトレンド=0.019)。

GOS消費量の最も高い4分位(1日0.45g以上)の人では、過剰体重になるリスクが17%低かった(95%信頼区間0.74-0.94、pトレンド=0.001) 。

フルクタンとガラクトオリゴ糖の消費量が多い人では、過剰体重になる危険性が低いという結果でした。

 

肥満予防に有効な運動や食事療法に加え、このようなプレバイオティクスに注目してみるのも良いかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Prebiotic consumption and the incidence of overweight in a Mediterranean cohort: the Seguimiento Universidad de Navarra Project.

Am J Clin Nutr. 2015 Nov 11

[PMID: 26561624]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。