2015.12.04 | ニュース

ADHD治療薬の副作用で睡眠時間が短くなる

過去の9つの研究を分析
from Pediatrics
ADHD治療薬の副作用で睡眠時間が短くなる の写真
(C) Tomasz Trojanowski - Fotolia.com

注意欠如・多動性障害(ADHD)は、子どもに多く見られ、集中が続かなかったり、うろうろ動き回る症状が見られます。今回の研究では、治療に使われる薬の副作用を検証しました。

◆ADHDの治療薬の副作用は?

ADHDの治療薬として知られている、メチルフェニデートやアトモキセチンは集中力を高める目的で使われます。これらの薬は脳に働きかけて興奮を促すため、副作用もあるという報告もあります。

今回の研究では、過去に報告された9つの研究をまとめ、ADHDの子ども246人を対象に治療薬の副作用を検証しました。

 

◆入眠までの時間が長くなる

以下の結果が得られました。

入眠までの時間に対する調整済み効果量(0.54)は有意であり、中枢神経刺激薬は入眠までの時間をより長くすることを示した。

ADHD治療薬を飲むと、入眠までの時間が長くなり、睡眠時間が短くなるという結果でした。

 

治療薬は、副作用も理解した上で適切に使用する必要があります。このような研究結果を参考にしても良いかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Stimulant Medications and Sleep for Youth With ADHD: A Meta-analysis.

Pediatrics. 2015 Nov 23

[PMID: 26598454]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。