2015.11.16 | ニュース

腰痛が出たらすぐ運動療法を始めるべきか?

ランダム化比較試験により検証
from JAMA
腰痛が出たらすぐ運動療法を始めるべきか? の写真
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発症から早い段階の腰痛に対して運動療法を行うことの効果は検証段階です。今回の研究では、発症から16日以内の腰痛患者を対象に早期から運動療法を行うことの効果を報告しました。

◆腰痛に対して運動療法を行う群と行わない群にランダムに振り分け

今回の研究は、発症から16日以内の腰痛患者220人を、早期に理学療法(関節を動かす治療や運動療法)を行う群と、発症から初めの4週間は理学療法を行わない群にランダムに分けました。

 

◆早期の理学療法は腰痛の機能障害を改善するがその効果はわずか

以下の結果が得られました。

共分散分析を用いた結果、早期の理学療法は、通常ケアと比較して、3ヶ月後に機能障害 の改善が認められた(平均ODIスコア:早期理学療法群ベースライン41.3[95%信頼区間38.7-44.0]から3ヶ月時点6.6[95%信頼区間4.7-8.5];通常ケア群ベースライン40.9[95%信頼区間38.6-43.1]から3ヶ月時点9.8[95%信頼区間7.9-11.7];群間差-3.2、95%信頼区間-5.9から-0.47 、p=.02)。

腰痛が原因で起こる、日常生活における機能や動作の障害に対して、早期の理学療法はわずかに効果があるという結果でした。痛みの強さに対する効果は見られませんでした。

筆者らは、「発症したばかりの成人腰痛患者において、早期の理学療法は機能障害に対する統計的に有意な改善を認めたが、その改善はわずかであり、通常ケアと比べて、臨床的に意味のある最小変化量には達していなかった」と述べています。

 

腰痛への早期からの理学療法は、統計的には効果がありましたが、その効果はわずかであったという研究でした。腰痛は慢性化しやすい症状のひとつです。腰痛になる前の段階で、運動習慣、体型などに配慮して予防対策を行うことも重要かもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Early Physical Therapy vs Usual Care in Patients With Recent-Onset Low Back Pain: A Randomized Clinical Trial.

JAMA. 2015 Oct 13

[PMID: 26461996]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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