大腸内視鏡の予約を飛ばす5つの理由

大腸の内視鏡検査は、がんの早期発見に重要な検査と言われています。今回の研究では、その内視鏡検査をキャンセルしたり、忘れたりする理由にどのような要因が関連しているか調査しました。
◆なぜ大腸の内視鏡検査の予約を飛ばすか?
今回の調査は、2009年から2011年に便潜血陽性の結果があったうえで大腸の
予約した後、来院した人、キャンセルした人、来なかった人にどのような要因が関連しているか検証しました。
◆予約を飛ばす理由として、5つの要因が関連
以下の結果が得られました。
予約したときに来ないことには、余命に制限があること(オッズ比[OR]2.74、p=.0004)、ポリープの既往がないこと(OR2.74、p<.0001)、施設の複雑度が高いこと(OR2.69、p=.007)、精神障害と薬物乱用の二重診断があること(OR1.82、p<.0001)、オプトアウト管理であること(OR1.57、p=.02)が関連していた。
大腸の内視鏡検査の予約に来なかった人とその施設に、5つの要因が多く見られました。
- 余命が短い
- ポリープが見つかったことがない
- 施設のシステムが複雑である
- 精神障害と薬物乱用の両方の診断を受けている
- 予約が自動的に組み入れられ、都合が悪いときに自分の判断でキャンセルするシステムである
大腸の内視鏡検査は非常に重要な検査のひとつです。施設によっては、検査予約を飛ばさないように様々な工夫もされていますが、うまくいかない場合もあるようです。検査を受けるかどうか、また受けるとすればどんな手続きが必要なのか、医師や事務担当者とよく相談するのが大事だと言える結果かもしれません。
執筆者
Factors Associated With Missed and Cancelled Colonoscopy Appointments at Veterans Health Administration Facilities.
Clin Gastroenterol Hepatol. 2015 Aug 21
[PMID: 26305071]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。