2015.09.12 | ニュース

インフルエンザへの早期治療はその後の長期療養率を改善するか?

65歳以上の6,593人を分析
from Clinical infectious diseases : an official publication of the Infectious Diseases Society of America
インフルエンザへの早期治療はその後の長期療養率を改善するか?の写真
(C) Syda Productions - Fotolia.com

インフルエンザは高齢者にとって、長期化すると危険な感染症のひとつです。今回の研究は、インフルエンザで入院した高齢者に迅速な治療を行うと、退院後に長期療養施設に入る必要性が減ったことを報告しました。

◆インフルエンザへの抗ウイルス薬による早期治療の有効性を検証

インフルエンザで入院した患者で65歳以上の6,593人を対象に、診療データを調べ、インフルエンザ発症後4日以内の抗ウイルス薬治療の効果を検証しました。

効果は、退院時の長期療養施設等への入所を指標としました。

 

◆抗ウイルス薬を早期に処方すると長期療養の確率が低い

以下の結果が得られました。

早期の治療は、症状の発症から2日以内に入院した人でも、2日経ってから入院した人でも、退院後に長期療養を要するオッズを減少させた(それぞれ調整済みオッズ比[aOR]0.38、95%信頼区間[CI]0.17-0.85とaOR0.75、95%CI0.56-0.97)。

65歳以上の高齢者で、インフルエンザ発症後早期に抗ウイルス薬治療を行った人では、退院後の長期療養が必要になる場合が少ないという結果でした。

筆者らは、「迅速な抗ウイルス治療が、入院期間の短縮により高齢者のインフルエンザのインパクトを減少し、長期療養の必要性も減らす」と述べています。

 

この研究の方法では、早期治療を受けた人とそうでない人に偏りがなかったかを考えに入れる必要があります。発症後4日経っても治癒しないで入院し、薬を使い始めた人に重症の人が多かった可能性など、早期治療の効果に関連する要因の影響も考えられます。そのため、示された結果が真の効果であるか検討する余地はあるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Impact of prompt influenza antiviral treatment on extended care needs after influenza hospitalization among community-dwelling older adults.

Clin Infect Dis. 2015 Sep 2

[PMID: 26334053]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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