高血圧症の患者がダイエットすると血圧は改善する
高血圧治療のひとつとして、体重減量は多くのガイドラインで記載されています。食事介入による減量を行い24週間以上での効果を調べた研究をまとめた、2011年に『コクラン・データベース・オブ・システマティック・レビューズ』に掲載された論文を紹介します。いくらかの血圧低下が認められると結論されています。
◆高血圧に対する体重減量の効果を検証
この研究は、それ以前の研究のうち高血圧の人に対して食事介入による体重減量を行ったランダム化比較試験をまとめ、その効果を検証しました。
◆体重減量は降圧効果あり
見つかった8件の研究から次の結果が得られました。
コントロール群と比較して体重減量に振り分けられた患者は、血圧が下がっていた。
収縮期血圧 (SBP)は、重み付け平均差(WMD)-4.5mmHg、95%信頼区間-7.2〜-1.8mmHg(解析には8論文中3論文を用いた)、拡張期血圧 (DBP)はWMD-3.2mmHg、95%信頼区間-4.8〜-1.5mmHg(解析には8論文中3論文を用いた)であった。
食事による体重減量を行うと、血圧は下がっていたという結果を報告しました。
著者らは、「
高血圧に対する体重減量に関して、効果を検証した論文でしたが、その効果の程度は確かでないという結果でした。ほかの生活改善と併せて、さらに効果が見られるのかもしれません。
執筆者
Long-term effects of weight-reducing diets in hypertensive patients.
Cochrane Database Syst Rev. 2011 Sep 7
[PMID: 21901719]※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。