2015.08.06 | ニュース

アルコールの過剰摂取と痛風の発生リスク増大は関連する

47,150名の男性を12年間追跡調査
from Lancet (London, England)
アルコールの過剰摂取と痛風の発生リスク増大は関連する の写真
(C) SENTELLO - Fotolia.com

高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインでは、飲酒制限が推奨されています。その元となる論文のひとつを紹介します。お酒の消費量が多いひと、特にビールの消費量が多いひとでは、痛風の発生リスクが増大することを報告しました。

◆アルコール消費量と痛風の関連を検証

今回の調査では、痛風と診断されたことのない47,150名の男性を対象に、アルコールの消費量を調査し、痛風の発生との関連を検証しました。

 

◆アルコール消費量が多いと痛風の発生リスク増大、特にビールで強い関連性あり

以下の結果が報告されました。

飲酒しない男性と比較して、アルコール消費量が1日10.0-14.9gの人では、多変量相対リスクは1.32(95%信頼区間0.99-1.75)、1日15.0-29.9gの人では1.49(1.14-1.94)、1日30.0-49.9gの人では1.96(1.48-2.60)、1日50g以上の人では2.53(1.73-3.70)(ptrend<0.0001)であった。

ビールの消費は、痛風のリスクと最も強く独立した関連を示した(1日12オンスごとに多変量相対リスク1.49、95%信頼区間1.32-1.70)。

飲酒量が多いほど、痛風の発生リスクが増大するという結果でした。特に、ビールの消費量は痛風の発生リスクと強く関連していました。

この結果をうけて筆者らは、「アルコール摂取は、痛風のリスク増大と強く関連する」と結論付けています。

 

高尿酸血症痛風の治療ガイドラインでは、プリン体の量によらず、飲酒自体が尿酸値を上昇させる可能性をふまえ、飲酒制限が勧められています。

これまで、痛風の発生リスクを増大させる食習慣として、肉類、魚介類、果糖、飲酒を紹介してきました。痛風を予防するための生活習慣の改善に、これらのデータが参考になるかもしれません。

執筆者

Shuhei Fujimoto

参考文献

Alcohol intake and risk of incident gout in men: a prospective study.

Lancet. 2004 Apr 17

[PMID: 15094272]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。