意外と知らない?永久脱毛の定義(脱毛シリーズ①)
暑くなってきて、ノースリーブやミニスカートなど、肌の露出も増えてきた今日この頃。夏の本格化を前に、ムダ毛の脱毛をしよう!と決意した人もいるのではないでしょうか。では、そもそも脱毛とは一体どんな状態のことをいうのか?脱毛のあんなことやこんなことを、シリーズで解説していきます。初回はまず、脱毛の定義についてです。
◆脱毛とは?
そもそも脱毛とは何かというと、美容や身だしなみ、場合によっては治療的側面の観点から行われる体毛の除去です。脱毛の方法は、ワックス脱毛や、針脱毛、光脱毛、レーザー脱毛など、様々な方法があります。近年では女性だけでなく男性の脱毛も希望者が増えており、男女問わず需要が高まっています。
◆エステサロンと医療機関での脱毛の違いは?
近年ではエステサロンでの光脱毛がメジャーになっていますが、医療レーザーによる脱毛と大きな違いがあります。
医療レーザーによる脱毛は、レーザーの出力が高く安定しているため、標的(メラニン)に対して正確に反応するため、周囲の皮膚組織にほとんどダメージを与えず安全に脱毛することができるのが特長です。エステサロン等の医療機関以外で行なわれている脱毛は、出力が弱く、一度の効果が低いために、施術の回数が増えてしまう可能性が高いのです。
効果の高い医療用レーザーによる脱毛(医療脱毛)は医療機関での施術以外法律で認められていません。医師か看護師によって照射されます。
医療機関で行われる医療脱毛は、一般的に永久脱毛と言われているものです。毛根や毛乳頭にメラニンに反応する医療レーザーを照射して、毛根や毛を育てる細胞を破壊し、毛を生えない状態にすることを指します。
◆永久脱毛の定義とは?
永久脱毛というと、「一生毛が全く生えてこなくなる脱毛なんでしょ?」と思っている人も多いと思います。ところが、その認識は永久脱毛の定義からはずれます。永久脱毛について、FDA(アメリカ食品医療品局)が以下のように定義しています。
「毛包内のメラニンの選択的標的化を通じて、安定して、長期的または永続的に毛の削減を達成すること」
「永続的な毛の減少は、いくつかのセッションを含めた治療計画後に再成長している毛の数の、長期的な安定した減少として定義されます」
「永続的な減少であり、永久的な除去ではない」
要するに、太い毛から産毛まで、ムダ毛が一生ゼロになることが永久脱毛ではなく、あくまで今後ずっと毛の数が”減った”状態のことである、と定義しています。もっと簡単に言うと、一生100%の毛がなくなる脱毛は存在しないという事です。この考え方は意外に理解されていない場合が多いのではないかと思います。
以上のように、レーザー照射により毛がゼロになるのが永久脱毛ではないことを理解したうえで脱毛を受けましょう。
執筆者
※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。