2015.06.15 | コラム

漢方薬でダイエットできる??

市販薬の"意外な"盲点
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最近ではコマーシャルでよく耳にする「お腹の脂肪を減らすにはこの薬」というキャッチフレーズ。健康診断の結果などによっては、非常に魅惑的な言葉に聞こえるかもしれません。では実際に「体脂肪を減らす薬」とはどのようなものなのでしょうか?

◆ お腹の脂肪を減らす薬って?

現代社会を象徴する病気の一つ、メタボ(メタボリックシンドローム)は様々な病気の引き金となる可能性がある病気の一つです。メタボを考えるとお腹周りは当然気になるわけで…。最近のメディアにおいては色々な食品や薬などがメタボ、そして体脂肪の対策に効果があると取り上げられています。その中によくコマーシャル等である漢方薬が「お腹の脂肪を減らす薬」として宣伝されていることがあります。 ご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、その漢方薬の正体は「防風通聖散」というもので、処方薬としても使用されています。ではこの防風通聖散とはどのような薬なのでしょうか?

 

◆ 体質に合わせた漢方薬とは?

漢方薬を使用するにあたり、重要なことが薬を飲む人の体質や体力などを示す「証」というものです。詳しくは割愛させて頂きますが、例えば、体型ががっちりしていて血色が良いなどの特徴があれば「実証」、逆に体型が痩せ気味で顔色が悪いなどの特徴があれば「虚証」となります。診察の際にはその人ひとりひとりの外見や舌の色、胃腸の状態などに合わせて「証」を決定し、その「証」にあった漢方薬を使用することが基本となるのです。

防風通聖散は「腹部に皮下脂肪が多く、便秘がちである」ことを前提に使用することとなっています。つまり皮下脂肪が多い人でも下痢気味の方には向かない可能性があるということです。漢方薬が処方で出される場合は医師の診察の下、その人の「証」を考慮した薬が処方されます。一方、市販の漢方薬は手軽に購入できる反面、自分の「証」に合わない薬を使ってしまう可能性も潜んでいます。

もちろん漢方薬は一般的には副作用が少ないといわれていますが、体質に合わない場合などでは時として肝機能障害などの副作用が現れる可能性もあります。単に「ダイエットにいいのでは?」という気持ちや「お腹の脂肪を減らす」という謳い文句だけで購入せずに、自分の体質に合った薬を服用する為、できれば事前に医師や薬剤師などにご相談下さい。

執筆者

中澤 巧

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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