2015.05.25 | ニュース

肥満によって年間48万のがんが増えていた

WHO推計をもとに2012年の発症数を計算
from The Lancet. Oncology
肥満によって年間48万のがんが増えていたの写真
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肥満は多くの病気の原因になることが知られています。がんの中にも、肥満によって起こりやすくなるものがあります。肥満による病気のリスクが世界各国で注目される中、肥満によって引き起こされたがんが世界で何人にあるかという推計がなされ、2012年には全世界で48万人のがんが肥満によって起こっていたと見積もられました。

◆WHOの推計から

研究班は、WHO(世界保健機関)が世界の各国について各種のがんの発生数と死亡数を推計した大規模データ「GLOBOCAN2012」を使って、肥満によって起こったがんの数を見積もりました。肥満BMI(体重÷身長の二乗)が25以上と定義しました。

また、2012年に発生したがんのうち「調査対象とした集団で、平均のBMIが1982年に記録されたまま維持されていれば避けられたはずのがんの割合」を計算しました。

 

◆肥満で48万例増

計算の結果は以下のようなものでした。

我々は世界全体について、2012年の1年間で481,000例、すなわち成人(BMIを測ってから10年後には30歳以上の人)に新しく発生したがん全体の3.6%が、高いBMIによって起こされたといえると見積もった。

子宮体がん、閉経後の乳がん、結腸がんの3種類で、高いBMIによって起こされたといえるがんのうち63.5%が占められていた。2012年に発生したうち、高いBMIと関連したがんの1/4(およそ118,000例)が、1982年からBMIの増加があったことによって増えていると見られた。

2012年に肥満が原因で起こったがんは481,000例あり、そのうち63.5%は子宮体がん、閉経後の乳がん、結腸がん(大腸がんの一部)で、1982年よりも肥満の人が増えたことによって118,000例のがんが増えていたと見積もられました。

 

日本では2015年に98万例のがんが発症し、37万人ががんで死亡すると予測されています。

http://ganjoho.jp/public/statistics/pub/short_pred.html

この研究では、世界の人口60億人ほどに対して、肥満が原因で増えたがんが48万と見積もられましたが、この数字、多いと感じられますか?

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Global burden of cancer attributable to high body-mass index in 2012: a population-based study.

Lancet Oncol. 2015 Jan

[PMID: 25467404]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。