2015.05.10 | ニュース

心臓手術後の脳卒中リスク増大に関係する「血液検査値」とは

術後10日以内に発症した180例を分析
from The Annals of thoracic surgery
心臓手術後の脳卒中リスク増大に関係する「血液検査値」とはの写真
(C) Kasisu - Fotolia.com

心臓手術を受けた人の中で、その後に脳卒中を発症する確率は最大で9%もあるとも報告されています。手術が原因の場合ももちろんあると思われますが、その確率を上下させる要因には患者さん自身の身体の特徴、例えば血液検査値も関係しているかもしれません。今回の研究では、アメリカの研究チームが、心臓手術後の脳卒中発症と、血液検査値の「血中尿素窒素」が関連していると報告しました。

◆心臓手術を受けた5,498例中、脳卒中発症は180例

研究チームは、まず過去のデータベースから心臓手術を受けた5,498例を抽出し、手術から10日以内に脳卒中発症した180例を特定しました。その180例の症例群に対して、脳卒中を発症していない人の例から年齢と性別が症例と一致する例を選び出して対照群としました。症例群と対照群を比較し、どのような血液検査値が脳卒中の発症と関連しているかを検証しました。

 

◆血中尿素窒素が脳卒中発症に関連

調査の結果、血中尿素窒素が関連していることが明らかとなり(オッズ比2.4)、さらにこの集団の中で血中尿素窒素は未来の脳卒中発症と非常に強く関連していることがわかりました。筆者らは、血中尿素窒素が脳卒中と関連している理由として、腎臓への血液循環の不良がその両方の原因である可能性を指摘しています。

 

心臓外科の先生方はこの結果をどのように考えるのでしょうか?血液検査により、心臓手術後の脳卒中発症リスクの高い患者さんが分かるのであれば、様々な予防策が生み出されるかもしれません。

執筆者

MT

参考文献

Postoperative blood urea nitrogen is associated with stroke in cardiac surgical patients.

Ann Thorac Surg. 2015 Apr

[PMID: 25683323]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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