2015.05.03 | ニュース

学歴、収入、年齢、就業状態とメンタルヘルスの関係は?

イギリスで13,983人を調査
from The British journal of psychiatry : the journal of mental science
学歴、収入、年齢、就業状態とメンタルヘルスの関係は?の写真
(C) Ljupco Smokovski - Fotolia.com

うつ病のような精神の問題はよく話題に上り、研究されていますが、「精神的な健康」についての研究はそれほどありません。イギリスのウォーリック大学などの研究チームが、精神的健康に影響する社会的要因を調べ、「学歴が高い人が精神的に健康という関連はない」などの特徴を見つけました。

◆精神的健康状態を3段階で評価

この研究では、2010年から2011年にかけて行われた健康調査の参加者13,983人を対象に、WEMWBSという評価基準を使って精神的健康状態を「良い」「中等度」「悪い」の3段階に分け、精神の問題と関係がある社会的要因と精神的健康状態の関連を統計解析しました。

 

◆評価が悪い場合に重要な要因と良い場合に重要な要因は違う

「悪い」という評価は、35歳から54歳の人、失業中の人に多く、結婚している人に少ないという関連がありました。また、学歴が高いほど少なく、収入が多いほど少ない傾向がありました。

「良い」という評価は、55歳以上、退職後の人で多くなっていました。学歴は関連がありませんでした。収入はある水準以上で「良い」という評価が多くなっていましたが、収入が多いほど「良い」という評価が増えるという一貫した傾向は見られませんでした。

研究班は、「精神の問題と関連する要因が、精神のより健康な状態と関連するとは限らない」とまとめています。

 

精神が「より健康」という観点にどのような価値があり、どんな実践につながるのか、未知の部分も多いようですが、何かの発見が眠っている領域なのかもしれません。「より健康」な精神について、みなさんどんなことを知りたいですか?

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Socioeconomic gradients and mental health: implications for public health.

Br J Psychiatry. 2015 Mar 19

[PMID: 25792696]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。