2015.04.25 | ニュース

白内障患者の半数が、過剰な術前検査を受けている

過剰検査の実態、アメリカ研究チームが調査
from The New England journal of medicine
白内障患者の半数が、過剰な術前検査を受けているの写真
(C) jamstockfoto - Fotolia.com

白内障手術を受ける場合、視力検査にはじまり、眼圧、眼底、屈折検査、採血、エコー、心電図、レントゲンといった、病院によっては長時間にわたる術前検査が行われることがあります。アメリカでは過剰なルーチン検査と医療費の負担増加が問題となっており、今回発表された論文では術前検査の多くが無意味であると指摘しています。

◆65歳以上の白内障患者44万人を対象とした集団分析

術前検査の有無と、白内障手術のリスク改善との関わりが薄いことから、アメリカでは術前検査が推奨されていません。にもかかわらず、いまだ多くの病院で過剰な術前検査が行われています。

今回、その実態を明らかにするために大規模な統計的調査が実施され、その結果がイギリスの医療ジャーナル誌に掲載されました。調査は公的医療保険制度(メディケア)の受給者で、白内障手術が行われた患者が対象となっています。


◆患者特性とは無関係のパターン化された検査が頻繁に行われている

今回の調査で、観察対象となった440,857人の白内障患者のうち、53%が術前検査を受けていたことが判明しました。また、眼科医の36%が自分たちの患者の75%以上に術前検査を命じ、術前検査の内容も医師ごとに大きく異なっていたことが明らかとなりました。

著者は結論で、術前検査が患者特性よりもパターン化されたルーチンとして頻繁に行われていると述べています。

 

こうした過剰とされるルーチン検査は、日本でも常態化している可能性があります。臨床の現場に関わる医師の方々は、どう思われるのでしょうか?

執筆者

sato

参考文献

Preoperative Medical Testing in Medicare Patients Undergoing Cataract Surgery.

N Engl J Med. 2015 April 16

[PMID: 25875258]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。