2015.04.27 | ニュース

睡眠不足が糖尿病を招く、そのメカニズムが明らかに?

シカゴ大学の研究チームが血液データを分析
from Diabetologia
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睡眠不足は糖質を下げるインスリンの効き目を弱くし、2型糖尿病を引き起こしやすいことは知られていましたが、そのメカニズムについては不明でした。 今回、シカゴ大学の研究チームが、短い睡眠時間の場合、寝ている間にインスリンの働きを妨げる遊離脂肪酸の濃度が上昇していることを発見しました。

◆血液データを解析

糖尿病の原因であるインスリンの抵抗性を引き起こす要因として、血中内の「遊離脂肪酸」の上昇が関わっていると言われています。
通常、この血中の遊離脂肪酸の濃度は、通常は夜間に上昇したのち降下します。
研究チームは、短い睡眠時間と遊離脂肪酸の数値の関係に着目しました。

18歳から30歳までの健常男性19例を、睡眠時間が4.5時間のグループと8.5時間のグループに分け、4日間睡眠をとりました。
研究開始4日目に、24時間血液検査を行い、日中から夜間の遊離脂肪酸を分析しました。

 

◆睡眠不足で「遊離脂肪酸」が上昇

研究の結果、睡眠時間が短いグループは平均的な睡眠時間をとっているグループに比べ、深夜〜早朝の血中の遊離脂肪酸の値を15~30%上昇させ、その結果インスリンの抵抗性も高まることがわかりました。
この遊離脂肪酸の上昇は夜間の成長ホルモンの分泌によって誘発されていました。

睡眠時間の短縮は深夜〜早朝にかけて遊離脂肪酸を増加させてしまい、この結果インスリンの抵抗性が増し、糖尿病を引き起こしていることが示唆されます。

 

今回、睡眠時間が短いことによって糖尿病を引き起こす機序の一つが方向されました。
この研究結果を踏まえ、皆さんはどう思われるでしょうか? 睡眠習慣を見直す良い機会かもしれません。

執筆者

佐々木 康治

参考文献

Sleep restriction increases free fatty acids in healthy men.

Diabetologia. 2015 Apr

[PMID: 25702040]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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