2015.04.25 | ニュース

インターフェロンが効きにくいタイプのC型肝炎に新薬

治療中止なく90%以上に効果あり
from Lancet
インターフェロンが効きにくいタイプのC型肝炎に新薬の写真
(C) pogonici - Fotolia.com

C型肝炎は、長く続くと肝硬変、さらには肝細胞がんに進む、注意が必要な病気です。原因のC型肝炎ウイルス (HCV) 感染はインターフェロンという薬で治療されますが、HCV4型という種類のウイルスにはインターフェロンが効きにくく、副作用による治療中止にもなりやすいことが知られています。そこで試された新薬に、血中のHCV4型を減らす作用があることを、ヨーロッパとアメリカの国際研究チームが確かめました。

◆8か国の施設が協力

研究チームは新薬に効果があるかどうかを確かめるため、2012年から2013年にかけて、フランス、ハンガリー、イタリア、ポーランド、ルーマニア、スペイン、トルコ、アメリカの施設に集まった18歳から70歳のHCV4型感染者で、肝硬変がなく、HCVの治療を受けたことがない86人に対し、インターフェロンを使わず、新薬を使って治療を行いました。

 

◆90%以上に効果あり

その結果、オムビタスビル、パリタプレビル、リトナビルという3成分からなる新薬を飲むグループでは90.9%が、3成分に加えてリバビリンを飲むグループでは全員が、治療開始後12週間で血中のHCVが非常に少ない状態を達成しました。

リバビリンの有無による違いは統計的に有意ではありませんでした。なお、副作用で治療を中止した人はひとりもいませんでした。

 

インターフェロン以外の治療法確立に向けて、3成分の新薬に期待がつながる結果となりました。次は、既存の治療と比べて新薬が同等以上の効果を上げるかどうかの研究が期待されます。実はこの3成分の薬は、別のタイプのHCVを治療対象に、日本でも承認申請中です。将来HCV4型にも使われるかどうかは、この研究に続く研究をふまえて判断されることでしょう。ウイルス性肝炎を治療されている医師の方は、この薬にどんなことを期待されますか?

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Ombitasvir plus paritaprevir plus ritonavir with or without ribavirin in treatment-naive and treatment-experienced patients with genotype 4 chronic hepatitis C virus infection (PEARL-I): a randomised, open-label trial.

Lancet. 2015 Mar 30

[PMID: 25837829]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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