2015.04.20 | ニュース

認知症治療に抗精神病薬を使っても心臓突然死は増えない…のか?

65名の患者の死因分析から「相関関係はなし」
from International journal of geriatric psychiatry
認知症治療に抗精神病薬を使っても心臓突然死は増えない…のか?の写真
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鎮静作用があり、古くから使われている抗精神病薬のハロペリドールは、心臓突然死のリスクを増やすと考えられています。しかし、ハロペリドールがよく使われる認知症において、実際に心臓突然死が増えているかどうかはまだ明らかではありません。 ルーマニアの研究班は、突然死した患者の解剖結果から、「認知症の治療に使ったハロペリドールが原因で心臓突然死が増えることはない」という結論を出しました。

◆65件の解剖結果を分析

ルーマニアのトランシルバニア大学の研究班は、1989年から2013年の間に認知症と診断されて精神科に入院中に突然死し、解剖で死因を調べられた65人について、ハロペリドール治療の有無と心臓突然死の関係を統計分析しました。

 

◆ハロペリドールと心臓突然死に相関なし

死因は多い順に心臓突然死、心筋梗塞肺炎脳卒中で、ハロペリドールの使用と心臓突然死に相関関係はないことがわかりました。心臓突然死と関係が見られた要因は、アルツハイマー型認知症、過去に心臓病を患ったことがある、気分安定薬を使ったことがない、というものでした。

 

ハロペリドールが心臓突然死を招くことはないという今回の研究結果について、医師の方はどのようにお考えでしょうか?

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Haloperidol and sudden cardiac death in dementia: autopsy findings in psychiatric inpatients.

Int J Geriatr Psychiatry. 2015 Mar 19

[PMID: 25790441]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。