処方薬
フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」
後発

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の基本情報

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の概要

商品名 フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」
一般名 フェンタニル貼付剤(3)
薬価・規格 255.5円 (0.84mg1枚)
薬の形状
外用薬 > 貼付剤 > 貼付剤
外用薬 > 貼付剤 > 貼付剤のアイコン
製造会社 祐徳薬品
ブランド フェンタニル3日用テープ2.1mg「明治」 他
YJコード 8219700T1034
レセプト電算コード 622505001
識別コード MS102
添付文書PDFファイル

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の主な効果と作用

  • 中枢神経に働いて、痛みをやわらげる働きがあります。
  • 激しい痛みをおさえるお薬です。

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の用途

  • 中等度から高度の疼痛を伴う各種の鎮痛

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

傾眠、眠気、貼付部位そう痒感、貼付部位紅斑、便秘、悪心、嘔吐、下痢、不眠症、頭痛、皮膚そう痒

起こる可能性のある重大な副作用

呼吸抑制、無呼吸、呼吸困難、呼吸異常、呼吸緩慢、不規則呼吸、換気低下、薬物依存、退薬症候、過量投与、意識障害、意識レベル低下、意識消失、ショック、アナフィラキシー、痙攣、間代性痙攣、大発作型痙攣

上記以外の副作用

汗疹、肝機能異常、排尿困難、白血球数減少、血中カリウム減少、発熱、体熱感、高血圧、低血圧、頻脈、徐脈、チアノーゼ、動悸、不穏、健忘、めまい、いらいら感、幻覚、多幸症、錯乱、せん妄、うつ病、不安、激越、振戦、錯感覚、感覚鈍麻、回転性めまい、無感情、注意力障害、味覚異常、記憶障害、錐体外路障害、紅斑、発疹、皮膚炎、接触性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、湿疹、貼付部位反応、貼付部位発疹、貼付部位湿疹、貼付部位皮膚炎、貼付部位小水疱、口渇、胃部不快感、消化不良、イレウス、腹痛、痔核、口内炎、尿閉、縮瞳、霧視、結膜炎、複視、鼻咽頭炎、膀胱炎、帯状疱疹、血小板数減少、ALT増加、蛋白尿、AST増加、血中ビリルビン増加、尿糖陽性、総蛋白減少、体重減少、白血球数増加、血中ALP増加、血中尿素窒素上昇、倦怠感、発汗、しゃっくり、食欲不振、性機能不全、勃起不全、無力症、筋痙縮、疲労、末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、冷感、体温変動感、薬剤離脱症候群、貧血、白血球増加症、食欲減退、耳鳴、背部痛、筋骨格痛、四肢痛、不正子宮出血、胸部不快感、胸痛、悪寒、異常感

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の用法・用量

  • 本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する
  • 通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、1日(約24時間)毎に貼り替えて使用する
  • 初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、0.84mg、1.7mg、3.4mg、5mgのいずれかの用量を選択する
  • その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 初回貼付用量初回貼付用量として、本剤6.7mgは推奨されない(初回貼付用量として5mgを超える使用経験はない)
  • 初回貼付用量を選択する換算は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日)に対して本剤1.7mgへ切り替えるものとして設定、初回貼付用量を選択する換算は、経口オキシコドン量60mg/日に対して本剤1.7mgへ切り替えるものとして設定、初回貼付用量を選択する換算は、フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤1.7mgへ切り替えるものとして設定している
    • なお、初回貼付用量は換算に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること
  • [換算(オピオイド鎮痛剤1日使用量に基づく推奨貼付用量)]1). モルヒネ経口剤<45mg/日:本剤貼付用量0.84mg、*定常状態における推定平均吸収量0.3mg/日
  • 2). モルヒネ経口剤45~134mg/日:本剤貼付用量1.7mg、*定常状態における推定平均吸収量0.6mg/日
  • 3). モルヒネ経口剤135~224mg/日:本剤貼付用量3.4mg、*定常状態における推定平均吸収量1.2mg/日
  • 4). モルヒネ経口剤225~314mg/日:本剤貼付用量5mg、*定常状態における推定平均吸収量1.8mg/日
  • 5). モルヒネ坐剤<30mg/日:本剤貼付用量0.84mg、*定常状態における推定平均吸収量0.3mg/日
  • 6). モルヒネ坐剤30~69mg/日:本剤貼付用量1.7mg、*定常状態における推定平均吸収量0.6mg/日
  • 7). モルヒネ坐剤70~112mg/日:本剤貼付用量3.4mg、*定常状態における推定平均吸収量1.2mg/日
  • 8). モルヒネ坐剤113~157mg/日:本剤貼付用量5mg、*定常状態における推定平均吸収量1.8mg/日
  • 9). オキシコドン経口剤<30mg/日:本剤貼付用量0.84mg、*定常状態における推定平均吸収量0.3mg/日
  • 10). オキシコドン経口剤30~89mg/日:本剤貼付用量1.7mg、*定常状態における推定平均吸収量0.6mg/日
  • 11). オキシコドン経口剤90~149mg/日:本剤貼付用量3.4mg、*定常状態における推定平均吸収量1.2mg/日
  • 12). オキシコドン経口剤150~209mg/日:本剤貼付用量5mg、*定常状態における推定平均吸収量1.8mg/日
  • 13). フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)貼付用量2.1mg[定常状態における推定平均吸収量0.3mg/日]:本剤貼付用量0.84mg、*定常状態における推定平均吸収量0.3mg/日
  • 14). フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)貼付用量4.2mg[定常状態における推定平均吸収量0.6mg/日]:本剤貼付用量1.7mg、*定常状態における推定平均吸収量0.6mg/日
  • 15). フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)貼付用量8.4mg[定常状態における推定平均吸収量1.2mg/日]:本剤貼付用量3.4mg、*定常状態における推定平均吸収量1.2mg/日
  • 16). フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)貼付用量12.6mg[定常状態における推定平均吸収量1.8mg/日]:本剤貼付用量5mg、*定常状態における推定平均吸収量1.8mg/日
  • *)本剤6.7mgは、初回貼付用量としては推奨されないが、定常状態における推定平均吸収量は2.4mg/日に相当する
  • 7.2. 初回貼付時本剤初回貼付後少なくとも2日間は増量を行わないこと(本剤の血中濃度が定常状態に達するには時間を要することから、この時点での増量は過量投与となる可能性がある)
  • 他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、フェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要するため、次記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい[使用方法例]1)使用していたオピオイド鎮痛剤(経皮吸収型製剤を除く)1日1回投与:投与12時間後に本剤の貼付を開始する、2)使用していたオピオイド鎮痛剤(経皮吸収型製剤を除く)1日2~3回投与:本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する、3)使用していたオピオイド鎮痛剤(経皮吸収型製剤を除く)1日4~6回投与:本剤の貼付開始と同時及び4~6時間後に1回量を投与する
  • 初回貼付時、患者により前記の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合があるので、患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)で鎮痛を図る(1回の追加投与量は本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を目安とし、この場合速効性のオピオイド鎮痛剤の使用が望ましい)
  • 7.3. 用量調整と維持7.3.1. 疼痛増強時における処置:本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)で鎮痛を図る(1回の追加量は本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安とし、この場合速効性のオピオイド鎮痛剤の使用が望ましい)
  • 7.3.2. 増量:本剤初回貼付後及び増量後少なくとも2日間は増量を行わないこと(連日の増量を行うことによって呼吸抑制が発現することがある)
  • 鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと
  • 鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、0.84mgから1.7mgへの増量の場合を除き、貼付用量の25~50%を目安として貼り替え時に増量する
    • なお、本剤の1回の貼付用量が20.1mgを超える場合で鎮痛効果が十分得られない場合は、他の方法を考慮すること
  • 7.3.3. 減量:連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと(副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること)
  • 7.4. 投与の中止7.4.1. 本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること
  • 7.4.2. 本剤の投与を中止し、他のオピオイド鎮痛剤に変更する場合は、本剤剥離後の血中フェンタニル濃度が50%に減少するのに17時間以上かかることから、他のオピオイド鎮痛剤の投与は低用量から開始し、患者の状態を観察しながら適切な鎮痛効果が得られるまで漸増すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • ナルメフェン塩酸塩水和物投与中
    • ナルメフェン塩酸塩水和物投与中止後1週間以内
    • 意識障害
    • 肝機能障害
    • 呼吸機能障害
    • 昏睡
    • 腎機能障害
    • 喘息
    • 脳器質的障害
    • 脳腫瘍
    • 徐脈性不整脈
    • 発熱
    • 慢性肺疾患
    • 薬物依存
    • 頭蓋内圧亢進
    • 40℃以上の発熱

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
ナルメフェン塩酸塩水和物 離脱症状、鎮痛作用が減弱
中枢抑制剤 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
フェノチアジン系薬剤 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
ベンゾジアゼピン系化合物 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
バルビツール酸誘導体 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
全身麻酔 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
モノアミン酸化酵素阻害剤 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡、セロトニン症候群、不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス
三環系抗うつ剤 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
骨格筋弛緩剤 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
鎮静抗ヒスタミン薬 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
エタノール摂取 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
オピオイド薬 呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇、顕著な鎮静、昏睡
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
リトナビル 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
イトラコナゾール 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
フルコナゾール 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
ボリコナゾール 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
アミオダロン 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
クラリスロマイシン 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
ジルチアゼム 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
フルボキサミン 呼吸抑制、本剤のAUCの増加・血中半減期の延長
セロトニン作用薬 セロトニン症候群、不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス
選択的セロトニン再取り込み阻害剤 セロトニン症候群、不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤 セロトニン症候群、不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤 本剤の血中濃度が低下し治療効果が減弱、併用薬剤中止後本剤の血中濃度が上昇し重篤な呼吸抑制等の副作用が発現
リファンピシン類 本剤の血中濃度が低下し治療効果が減弱、併用薬剤中止後本剤の血中濃度が上昇し重篤な呼吸抑制等の副作用が発現
カルバマゼピン 本剤の血中濃度が低下し治療効果が減弱、併用薬剤中止後本剤の血中濃度が上昇し重篤な呼吸抑制等の副作用が発現
フェノバルビタール 本剤の血中濃度が低下し治療効果が減弱、併用薬剤中止後本剤の血中濃度が上昇し重篤な呼吸抑制等の副作用が発現
フェニトイン 本剤の血中濃度が低下し治療効果が減弱、併用薬剤中止後本剤の血中濃度が上昇し重篤な呼吸抑制等の副作用が発現

飲食物との組み合わせ注意

  • アルコールを含むもの

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フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」に関係する解説

オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬製剤)

  • フェンタニル1日用テープ0.84mg「明治」は、オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬製剤)に分類される。
  • オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬製剤)とは、鎮痛作用などに関与するオピオイド受容体に作用することでより強い鎮痛作用をあらわす薬。

オピオイド鎮痛薬(医療用麻薬製剤)の代表的な商品名

  • デュロテップMTパッチ、ワンデュロパッチ
  • フェントステープ
  • イーフェンバッカル錠、アブストラル舌下錠
  • オキシコンチン
  • オキノーム散
  • オキファスト注
  • MSコンチン錠
  • オプソ内服液
  • ナルサス錠
  • ナルラピド錠
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