処方薬
乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の基本情報

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の概要

商品名 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」
一般名 乾燥弱毒生水痘ワクチン(岡株)
薬価・規格 - 円 (1瓶(溶解液付))
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 注射用
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製造会社 阪大微生物病研究会
YJコード 631340ED1022
添付文書PDFファイル

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の主な効果と作用

  • 水痘の予防に使われるワクチンです。
  • 水痘に対する免疫を獲得し、水痘を予防する働きがあります。
  • 帯状疱疹に対する免疫を獲得し、帯状疱疹を予防する働きがあります。
  • 帯状疱疹の予防に使われるワクチンです。

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の用途

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

発熱、発赤、腫脹、硬結、水疱性発疹、丘疹、そう痒感、熱感、疼痛、皮膚そう痒、関節痛

起こる可能性のある重大な副作用

アナフィラキシー、蕁麻疹、呼吸困難、口唇浮腫、咽頭浮腫、血小板減少性紫斑病、紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血、無菌性髄膜炎、項部硬直、頭痛、悪心、嘔吐、意識混濁

上記以外の副作用

筋骨格痛、倦怠感、動悸、帯状疱疹、注射部位反応、過敏症、発疹、紅斑、そう痒、小脳性運動失調、播種性症状

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の用法・用量

  • 本剤を添付の溶剤(日本薬局方注射用水)0.7mLで溶解し、通常、その0.5mLを1回皮下に注射する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈水痘の予防〉接種対象者〈水痘予防〉接種の対象となるのは、生後12月以上の水痘既往歴のない者及び次記7.1.1~7.1.6に該当する者である
    • なお、水痘予防の場合、接種時に次記7.1.1~7.1.6に該当していても、治療等により接種後2週間以内に末梢血リンパ球数減少あるいは接種後2週間以内に免疫機能低下が予想される場合は、接種を避けること(播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強させる可能性がある)〔9.1.6参照〕
  • 7.1.1. 〈水痘予防〉接種の対象となるのは、水痘の罹患が特に危険と考えられるハイリスク患者(急性白血病などの悪性腫瘍患者及び治療により免疫機能に障害をきたしている者及びそのおそれのある者)
  • (1). 〈水痘予防〉急性リンパ性白血病患者の場合は、次について注意する[1)接種時点で、完全寛解後少なくとも3か月以上経過していること、2)接種時点で、リンパ球数が500/mm3以上であること、3)原則として遅延型皮膚過敏反応テストすなわち精製ツベルクリン(PPD)、ジニトロクロロベンゼン(DNCB)又はフィトヘモアグルチニン(PHA、5μg/0.1mL)による反応が陽性に出ること、4)維持化学療法としての6-メルカプトプリン投与以外の薬剤は、接種前少なくとも1週間は中止し、接種後1週間を経て再開すること、5)急性リンパ性白血病で白血病の強化療法中、あるいは急性リンパ性白血病で広範な放射線治療中などの急性リンパ性白血病で免疫抑制作用の強い治療中の場合には、接種を避けること(水痘予防の場合)]
  • (2). 〈水痘予防〉悪性固形腫瘍患者の場合は、摘出手術又は化学療法によって腫瘍の増殖が抑制されている状態にある症例に接種する
  • その場合の条件は7.1.1(1)に準ずる
  • (3). 〈水痘予防〉急性骨髄性白血病、T細胞白血病、悪性リンパ腫の場合は、原疾病及び治療薬によって一般に続発性免疫不全状態にあり臨床反応が出やすく抗体価の上昇も悪いので、本剤の接種は推奨されない
  • 7.1.2. 〈水痘予防〉ネフローゼ、重症気管支喘息などでACTH使用、コルチコステロイド使用などされている場合は、原則として症状が安定している症例が接種対象となる
  • 水痘予防の場合、薬剤などによる続発性免疫不全が疑われる場合には、細胞免疫能遅延型皮膚過敏反応テスト等で確かめた後に接種を行う
  • 7.1.3. 〈水痘予防〉緊急時で帯状ヘルペス免疫グロブリンが利用不可の場合(例えば感受性白血病児が水痘患者と密に接触し帯状ヘルペス免疫グロブリンが利用不可の場合等)には、7.1.1、7.1.2に該当しなくても、接触後72時間以内に接種を行うこと(過去の成績では本剤の副反応の程度に比較して自然水痘に罹患した場合の症状がより重篤で危険性が高いものと判断できる)
  • ただし、このような場合においても、水痘予防で免疫機能が特に障害を受けていると思われる場合(例えばリンパ球数500/mm3以下)は接種を避けること
  • 7.1.4. 〈水痘予防〉7.1.1~7.1.3のハイリスク患者の水痘感染の危険性を更に減じるために予防接種を受けたハイリスク患者と密に接触する感受性者も接種対象となる
  • これにはハイリスク患者の両親、兄弟などの同居者及び各患者の医療に関係する者が該当する
  • 7.1.5. 〈水痘予防〉成人では水痘が重症になる危険性が高いので、水痘に感受性のある成人、特に医療関係者、医学生、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫能が低下した高齢者及び妊娠時の水痘罹患防止のため成人女性は接種対象となる
  • 7.1.6. 〈水痘予防〉本剤は病院の病棟若しくは学校の寮など閉鎖共同体における感受性対象者の予防または蔓延の終結ないしは防止に使用できる
  • 7.2. 〈水痘の予防〉定期接種対象者と標準的接種年齢〈水痘予防〉定期接種は生後12月から生後36月に至るまでにある者に対し、3月以上の間隔を置いて2回行うが、1回目の接種は標準として生後12月から生後15月に至るまでの間に行い、2回目の接種は標準として1回目の接種後6月から12月を経過した者に行う
  • 7.3. 〈帯状疱疹の予防〉接種対象者〈帯状疱疹予防〉50歳以上の者を接種対象者とする
  • ただし、帯状疱疹予防の場合、明らかに免疫機能に異常のある疾患を有する者及び免疫抑制をきたす治療中の者に接種してはならない〔2.6、10.1参照〕
  • 7.4. 〈効能共通〉輸血及びガンマグロブリン製剤投与との関係〈効能共通〉輸血の投与を受けた又はガンマグロブリン製剤の投与を受けた者は、通常、3か月以上間隔を置いて本剤を接種すること
    • また、ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた者は、6か月以上間隔を置いて本剤を接種すること〔10.2参照〕
  • 7.5. 〈効能共通〉他の生ワクチン(注射剤)との接種間隔〈効能共通〉他の生ワクチン<注射剤>の接種を受けた者は、通常、27日以上間隔を置いて本剤を接種すること〔10.2参照〕
  • 7.6. 〈効能共通〉同時接種〈効能共通〉医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる〔14.1.1参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • アナフィラキシー
    • 発熱
    • 予防接種を行うことが不適当な状態
    • 重篤な急性疾患
    • リンパ球数500/mm3以下
    • 免疫機能に異常のある疾患
    • 急性リンパ性白血病で免疫抑制作用の強い治療中
    • 接種後2週間以内に末梢血リンパ球数減少
    • 接種後2週間以内に免疫機能低下
    • 免疫機能が特に障害を受けている
    • 急性リンパ性白血病で広範な放射線治療中
    • 急性リンパ性白血病で白血病の強化療法中
    • 免疫抑制をきたす治療中
    • 悪性リンパ腫
    • アレルギー
    • 肝機能障害
    • 肝臓疾患
    • 急性骨髄性白血病
    • 免疫不全
    • 血液疾患
    • 急性リンパ性白血病
    • 腎機能障害
    • 心臓血管系疾患
    • 腎臓疾患
    • 発育障害
    • 全身性発疹
    • ACTH使用
    • T細胞白血病
    • ガンマグロブリン製剤の投与を受けた
    • コルチコステロイド使用
    • 悪性固形腫瘍
    • 輸血の投与を受けた
    • 先天性免疫不全症
    • 予防接種で接種後2日以内に発熱
    • ガンマグロブリン製剤の大量療法において200mg/kg以上投与を受けた
    • 感受性白血病児が水痘患者と密に接触し帯状ヘルペス免疫グロブリンが利用不可
    • 緊急時で帯状ヘルペス免疫グロブリンが利用不可
    • 続発性免疫不全
    • けいれん
    • 生ワクチン<注射剤>の接種を受けた
    • 本剤接種後14日以内にガンマグロブリン製剤を投与した
    • 接種前3か月以内にガンマグロブリン製剤の投与を受けた
    • 接種前3か月以内に輸血の投与を受けた

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」の注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
副腎皮質ステロイド剤<注射剤・経口剤> 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強
プレドニゾロン<注射剤・経口剤> 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強
免疫抑制剤<副腎皮質ステロイド剤は注射剤・経口剤> 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強
シクロスポリン 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強
タクロリムス水和物 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強
アザチオプリン 播種性の症状を呈するなどワクチンウイルスの感染を増強

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