処方薬
ノクサフィル点滴静注300mg
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ノクサフィル点滴静注300mgの基本情報

ノクサフィル点滴静注300mgの概要

商品名 ノクサフィル点滴静注300mg
一般名 ポサコナゾール注射液
薬価・規格 27079.0円 (300mg16.7mL1瓶)
薬の形状
注射薬 > 液剤 > 注射液
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製造会社 MSD
YJコード 6179403A1028
レセプト電算コード 622784401
添付文書PDFファイル

ノクサフィル点滴静注300mgの主な効果と作用

  • 真菌(カビ)の発育をおさえ、殺す働きがあります。
  • 真菌(カビ)の感染が原因となる各種真菌感染症の治療や予防をするお薬です。

ノクサフィル点滴静注300mgの用途

  • ムーコル症の治療
  • 造血幹細胞移植の深在性真菌症の予防
  • フサリウム症の治療
  • 侵襲性アスペルギルス症の治療
  • クロモブラストミコーシスの治療
  • コクシジオイデス症の治療
  • 血液悪性腫瘍の深在性真菌症の予防
  • 菌腫の治療

ノクサフィル点滴静注300mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

悪心、下痢、ALT増加、肝機能異常、貧血、発熱、発熱性好中球減少症、好中球減少症、脾臓梗塞、血小板減少症、骨髄機能不全

起こる可能性のある重大な副作用

重度肝機能異常、胆汁うっ滞、肝毒性、黄疸、QT延長、副腎機能不全、低カリウム血症、急性腎障害、腎不全、汎血球減少症、肝機能障害、胆汁うっ滞性肝炎、肝炎、肝不全、溶血性尿毒症症候群、HUS、血栓性血小板減少性紫斑病、TTP、心室頻拍、Torsades de pointes、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、脳血管発作、白血球減少症

上記以外の副作用

心房粗動、徐脈、洞性徐脈、上室性期外収縮、頻脈、複視、羞明、霧視、視力低下、脈絡膜硬化症、光視症、胃腸障害、腹部不快感、腹部膨満、腹痛、肛門直腸不快感、便秘、口内乾燥、消化不良、小腸炎、心窩部不快感、おくび、軟便、鼓腸、胃炎、胃食道逆流性疾患、口唇乾燥、口腔腫脹、口腔内潰瘍、口腔障害、口腔知覚不全、レッチング、口内炎、嘔吐、腹部圧痛、腹水、浮腫、無力症、胸部不快感、胸痛、悪寒、疲労、びくびく感、注入部位疼痛、注入部位静脈炎、注入部位血栓、倦怠感、粘膜炎症、末梢性浮腫、末梢腫脹、口渇、歩行障害、高ビリルビン血症、黄疸眼、移植片対宿主病、アスペルギルス感染、細菌感染、蜂巣炎、毛包炎、歯肉膿瘍、喉頭炎、咽頭炎、肺炎、肺真菌症、コリネバクテリウム感染、単純ヘルペス、皮膚擦過傷、AST増加、血中Al-P増加、血中ビリルビン増加、血中クレアチニン増加、血中LDH増加、血中マグネシウム減少、血中リン減少、血中カリウム減少、CRP増加、胸部X線異常、心電図QT間隔異常、心電図ST部分上昇、心電図異常T波、心電図T波逆転、γ-GTP増加、肝酵素上昇、肝機能検査異常、肝機能検査値上昇、血小板数減少、QRS軸異常、トランスアミナーゼ上昇、体重減少、白血球数減少、血圧上昇、ヘモグロビン減少、後骨髄球数増加、血小板数増加、食欲減退、水分過負荷、低カルシウム血症、低血糖、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低リン酸血症、マグネシウム欠乏、高カリウム血症、食欲亢進、関節痛、関節炎、四肢腫瘤、筋骨格痛、頚部痛、四肢痛、背部痛、骨髄異形成症候群、失語症、浮動性めまい、味覚不全、頭痛、灼熱感、認知障害、意識レベル低下、脳症、痙攣発作、傾眠、味覚障害、異常な夢、錯乱状態、不眠症、睡眠障害、幻覚、幻視、悪夢、慢性腎臓病、緊張性膀胱、腎機能障害、骨盤液貯留、咳嗽、鼻出血、しゃっくり、鼻閉、口腔咽頭痛、胸水、胸膜痛、湿性咳嗽、呼吸不全、頻呼吸、鼻粘膜障害、高血圧、皮膚炎、ざ瘡様皮膚炎、全身性剥脱性皮膚炎、皮膚乾燥、紅斑、点状出血、皮膚そう痒症、発疹、斑状皮疹、斑状丘疹状皮疹、麻疹様発疹、そう痒性皮疹、皮膚病変、中毒性皮疹、じん麻疹、寝汗、低血圧、起立性低血圧、血栓性静脈炎、血管炎、好酸球増加症、リンパ節症、凝血異常、出血、心電図異常、動悸、聴力障害、血中ヒト絨毛性ゴナドトロピン減少、偽アルドステロン症、暗点、膵炎、口腔浮腫、胃腸出血、イレウス、疼痛、舌浮腫、顔面浮腫、肝圧痛、固定姿勢保持困難、過敏症、電解質失調、食欲不振、高血糖、錯感覚、ニューロパチー、感覚鈍麻、振戦、末梢性ニューロパチー、失神、精神病性障害、うつ病、腎尿細管性アシドーシス、間質性腎炎、月経障害、乳房痛、肺高血圧症、脱毛症、小水疱性皮疹

ノクサフィル点滴静注300mgの用法・用量

  • 通常、成人にはポサコナゾールとして初日は1回300mgを1日2回、2日目以降は300mgを1日1回、中心静脈ラインから約90分間かけて緩徐に点滴静注する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉錠剤と静注液は医師の判断で切り替えて使用することができる
  • ただし、臨床試験において静注液の長期投与の経験は限られており、静注液の添加剤スルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウムは腎機能障害のある患者で蓄積し、腎機能の悪化等を引き起こすおそれがあることから、静注液の投与は最小限の期間とし、経口投与可能な患者には、錠剤を選択すること〔9.2.1参照〕
  • 7.2. 〈造血幹細胞移植患者又は好中球減少が予測される血液悪性腫瘍患者における深在性真菌症の予防〉投与期間は好中球減少症又は免疫抑制からの回復に基づき設定すること
  • 急性骨髄性白血病又は骨髄異形成症候群の患者では、好中球減少症の発症が予測される数日前に本剤による予防を開始し、好中球数が500cells/mm3以上に増加後、7日間程度投与を継続すること
  • 7.3. 〈真菌症(侵襲性アスペルギルス症、フサリウム症、ムーコル症、コクシジオイデス症、クロモブラストミコーシス、菌腫)の治療〉投与期間は基礎疾患の状態、免疫抑制からの回復及び臨床効果に基づき設定すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

ノクサフィル点滴静注300mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 過敏症
    • ピモジド投与中
    • キニジン投与中
    • トリアゾラム投与中
    • シンバスタチン投与中
    • ジヒドロエルゴタミン投与中
    • ブロナンセリン投与中
    • エルゴメトリン投与中
    • メチルエルゴメトリン投与中
    • スボレキサント投与中
    • エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン投与中
    • アトルバスタチン投与中
    • ルラシドン塩酸塩投与中
    • ベネトクラクス<再発又は難治性の小リンパ球性リンパ腫の用量漸増期>投与中
    • ベネトクラクス<再発又は難治性の慢性リンパ性白血病の用量漸増期>投与中
    • 中等度以上の腎機能障害
    • 重度腎機能障害
    • eGFR<20mL/min/1.73㎡
    • eGFR<50mL/min/1.73㎡
    • 重篤な基礎疾患
    • 薬物過敏症

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

ノクサフィル点滴静注300mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン 麦角中毒
ジヒドロエルゴタミン 麦角中毒
メチルエルゴメトリン 麦角中毒
エルゴメトリン 麦角中毒
シンバスタチン 横紋筋融解症
アトルバスタチン 横紋筋融解症
ピモジド QT延長、心室頻拍<Torsades de pointesを含む>、心血管系の重篤な副作用
キニジン QT延長、心室頻拍<Torsades de pointesを含む>、心血管系の重篤な副作用
キニジン硫酸塩水和物 QT延長、心室頻拍<Torsades de pointesを含む>、心血管系の重篤な副作用
ベネトクラクス 腫瘍崩壊症候群の発現を増強、副作用発現
スボレキサント 作用を著しく増強
ルラシドン塩酸塩 作用を増強
ブロナンセリン 作用を増強
トリアゾラム 作用の増強、作用時間の延長
リファブチン 真菌症の発症、リファブチンの血漿中濃度上昇に伴う副作用<ぶどう膜炎等>
フェニトイン 真菌症の発症
エファビレンツ 真菌症の発症
ホスアンプレナビル 真菌症の発症
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤 神経毒性、痙攣発作、末梢性ニューロパチー、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、麻痺性イレウス、重篤な副作用
ビンクリスチン 神経毒性、痙攣発作、末梢性ニューロパチー、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、麻痺性イレウス、重篤な副作用
ビンブラスチン 神経毒性、痙攣発作、末梢性ニューロパチー、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、麻痺性イレウス、重篤な副作用
シクロスポリン 副作用発現
タクロリムス水和物 副作用発現
シロリムス 副作用発現
カルシウム拮抗剤<CYP3A4で代謝される薬剤> 副作用発現
ベラパミル 副作用発現
ジルチアゼム 副作用発現
ニフェジピン 副作用発現
CYP3A4によって代謝される抗HIV剤 副作用発現
アタザナビル 副作用発現
CYP3A4で代謝されるベンゾジアゼピン類 鎮静の延長、呼吸抑制
ミダゾラム 鎮静の延長、呼吸抑制
アルプラゾラム 鎮静の延長、呼吸抑制
ワルファリン 作用が増強し著しいINR上昇

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ノクサフィル点滴静注300mgに関係する解説

トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)

  • ノクサフィル点滴静注300mgは、トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)に分類される。
  • トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)とは、真菌(カビ)の細胞膜の合成を阻害し、白癬症やカンジダ症などの真菌感染症を治療する薬。

トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)の代表的な商品名

  • イトリゾール
  • ジフルカン
  • プロジフ
  • ブイフェンド
  • ネイリン
  • ノクサフィル
トリアゾール系抗真菌薬(内服薬・注射剤)についての詳しい解説を見る