処方薬
ファンギゾン注射用50mg

ファンギゾン注射用50mgの基本情報

ファンギゾン注射用50mgの概要

商品名 ファンギゾン注射用50mg
一般名 アムホテリシンB静注用(1)
薬価・規格 1023.0円 (50mg1瓶)
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 静注用
注射薬 > 散剤 > 静注用のアイコン
製造会社 クリニジェン
ブランド ファンギゾンシロップ100mg/mL 他
YJコード 6173400D1035
レセプト電算コード 620007467
添付文書PDFファイル

ファンギゾン注射用50mgの主な効果と作用

  • 真菌(カビ)の感染が原因となる各種真菌感染症を治療するお薬です。
  • 真菌(カビ)の発育をおさえ、殺す働きがあります。

ファンギゾン注射用50mgの用途

  • 深在性真菌感染症

ファンギゾン注射用50mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

倦怠感、頭痛、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、消化不良、痙攣性心窩部痛、痙攣、出血性胃腸炎、下血

起こる可能性のある重大な副作用

心停止、心不全、不整脈、心室頻拍、心室細動、心房細動、急性肝不全、腎障害、急性腎不全、高窒素血症、尿細管性アシドーシス、腎石灰沈着、腎性尿崩症、無尿、乏尿、BUN上昇、クレアチニン上昇、低張尿、多飲、多尿、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、アナフィラキシー、無顆粒球症、肺水腫、低カリウム血症、重篤な低カリウム血症、血清カリウム値異常変動、全身倦怠感、脱力感、横紋筋融解症、筋肉痛、CK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、中枢神経障害、髄膜炎、脳症、脊髄障害、対麻痺

上記以外の副作用

過敏症、発疹、そう痒、潮紅、アレルギー反応、斑点状丘疹性皮疹、凝固障害、貧血、血小板減少、白血球減少、顆粒球減少、好酸球増多、白血球増多、血圧低下、血圧上昇、呼吸困難、気管支痙攣、過敏性肺臓炎、肝機能異常、黄疸、末梢神経障害、複視、霧視、聴力低下、難聴、耳鳴、高カリウム血症、低マグネシウム血症、発熱、悪寒、関節痛、めまい、疼痛、体重減少、血栓性静脈炎、注射部疼痛

ファンギゾン注射用50mgの用法・用量

  • 〈静注〉(調製法)本品静注時1バイアル(50mg)に注射用水か5%ブドウ糖注射液10mLを加えて溶かし溶液が透明になるまでゆっくりと振盪しこの溶解液(アムホテリシンB5mg/mL)を5%ブドウ糖注射液で500mL以上に希釈(アムホテリシンB0.1mg/mL以下の濃度)して使用する
  • 通常、成人に対しては、1日体重1kg当りアムホテリシンB0.25mg(力価)より開始し、次回より症状を観察しながら漸増し、1日量として体重1kg当り0.5mg(力価)を点滴静注するが、投与量は1日体重1kg当り1mg(力価)又は隔日体重1kg当り1.5mg(力価)までとする
  • 副作用の発現のため投与困難な場合には、初回量は1日1mg(力価)より開始し、症状を観察しながら漸増し、1日総量50mg(力価)までを連日又は隔日1回点滴静注する
  • 点滴静注は3~6時間以上かけて徐々に行う
  • 患者の症状、状態に応じて適宜用量を調節する
  • 〈気管内注入〉気管内注入時、本品1バイアル(50mg)を注射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水約10mLに希釈(アムホテリシンB0.1~2mg/mL)して用いる
  • 通常、初回量は1日1mg(力価)又は5~10mg(力価)より開始し、漸次増量し、1日10~20mg(力価)を隔日1回気管内に注入する
  • 〈胸膜内注入〉気管内注入と同じ要領で溶解したアムホテリシンB液を、初回量は1日1mg(力価)より開始し、漸次増量し、5~20mg(力価)を週1~3回、胸水排除後、胸膜内に注入する
  • 〈髄腔内注入〉髄腔内注入時、1バイアル(50mg)を注射用水10mLに溶解し、その0.2~4mL(1~20mg)を更に注射用水20~30mLに適宜希釈して用いる
  • 通常1回0.25~1mg(力価)を採取髄液量を超えない液量で漸増法により1日1回隔日、又は3日毎に徐々に注入する
  • 〈膀胱内注入〉膀胱内注入時、アムホテリシンB15~20mg(力価)を注射用水100mLに溶解し、膀胱内の尿を排除し、1日1~2回尿道カテーテルをとおして直接注入する
  • 膀胱内注入後薬剤は1時間以上(出来れば2~3時間)膀胱内にとどめておく
  • 〈皮内注〉皮内注時、1バイアル(50mg)を2%プロカイン10mLに溶解し、その0.1~0.4mL[アムホテリシンBとして0.5~2mg(力価)]を病巣皮内及び皮下に分注する
  • 1回の総量は50mg(力価)を限度とし、10~30日の間隔で行う
  • 〈吸入〉吸入時、1バイアル(50mg)を注射用水10~20mLで溶解し、1回2.5~5mg/mLを1日2~5回吸入する
  • 1~2ヵ月継続して行う
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈静注〉副作用発現により投与困難な場合があるので、初回は試験的に1mg(力価)を5%ブドウ糖注射液20mLに溶解し20~30分かけて投与し、30分毎に体温、脈拍、呼吸、血圧を2~4時間観察することが望ましい
  • 7.2. 〈静注〉1日総投与量は体重1kg当り1.5mg(力価)を超えないこと
  • 7.3. 〈静注〉休薬後7日以上を経て投与を再開する場合には用法及び用量欄の記載に従い初回量より再開すること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

ファンギゾン注射用50mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

ファンギゾン注射用50mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
白血球輸注 急性肺機能障害
シスプラチン 腎障害が発現・悪化
ペンタミジン 腎障害が発現・悪化
アミノグリコシド系抗生物質 腎障害が発現・悪化
シクロスポリン 腎障害が発現・悪化
ガンシクロビル 腎障害が発現・悪化
タクロリムス水和物 腎障害が発現・悪化
ホスカルネット 腎障害が発現・悪化
副腎皮質ホルモン剤 低カリウム血症を増悪
ヒドロコルチゾン 低カリウム血症を増悪
プレドニゾロン 低カリウム血症を増悪
デキサメタゾン 低カリウム血症を増悪
ACTH 低カリウム血症を増悪
三酸化ヒ素 血清電解質の異常、QT延長
強心配糖体製剤 毒性<不整脈等>を増強
ジギトキシン 毒性<不整脈等>を増強
ジゴキシン 毒性<不整脈等>を増強
メチルジゴキシン 毒性<不整脈等>を増強
抗不整脈剤 催不整脈作用を増強
キニジン 催不整脈作用を増強
リドカイン製剤 催不整脈作用を増強
ベラパミル 催不整脈作用を増強
非脱分極性筋弛緩剤 クラーレ様薬剤の麻痺作用を増強し呼吸抑制
塩化ツボクラリン クラーレ様薬剤の麻痺作用を増強し呼吸抑制
塩化パンクロニウム クラーレ様薬剤の麻痺作用を増強し呼吸抑制
フルシトシン 毒性<骨髄抑制作用>を増強
利尿剤 腎障害を発現・悪化
フロセミド 腎障害を発現・悪化
ヒドロクロロチアジド 腎障害を発現・悪化
スピロノラクトン 腎障害を発現・悪化

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ファンギゾン注射用50mgに関係する解説

アムホテリシンB製剤

  • ファンギゾン注射用50mgは、アムホテリシンB製剤に分類される。
  • アムホテリシンB製剤とは、真菌症を引き起こす真菌の細胞膜成分(エルゴステロール)やリーシュマニア症を引き起こすリーシュマニア原虫の細胞膜成分(エピステロール)に結合し、細胞膜の透過性を高め細胞質成分を漏出させることで、これらの微生物を死滅させる薬。

アムホテリシンB製剤の代表的な商品名

  • ファンギゾン
  • アムビゾーム
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