テクネアルブミンキットの添付文書
添付文書PDFファイル
※添付文書のPDFファイルは随時更新しておりますが、常に最新であるとは限りません。予めご了承ください。
効果・効能
RIアンギオカルヂオグラム及び心プールシンチグラムによる心疾患の診断。
用法・用量
テクネチウム人血清アルブミン(99mTc)注射液の調製:
- 冷蔵庫から本品を取り出し、約5分間放置して室温に戻す。
- 放薬基「過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液」1~9mLを本品バイアルに加える。
- よく振盪して内容物を溶解した後、室温で5分間放置することにより、テクネチウム人血清アルブミン(99mTc)注射液が調製される。
RIアンギオカルヂオグラフィー及び心プールシンチグラフィー:前記によって得られたテクネチウム人血清アルブミン(99mTc)注射液370~740MBqを肘静脈より急速注入し、ディテクターを患者の胸部に指向させたシンチカメラを用いて、注入直後から撮影を始めることにより、RIアンギオカルヂオグラムを得、またRIアンギオカルヂオグラフィー終了後に撮影することにより心プールシンチグラムを得る。また、同じく前記によって得られたテクネチウム人血清アルブミン(99mTc)注射液185~370MBqを静注し、ディテクターを患者の胸部に指向させたシンチカメラ及びシンチスキャナーを用いて、注入数分後に撮影することにより心プールシンチグラムを得る。
副作用
承認前の臨床試験では、総症例333例中、副作用は認められなかった。
承認後の使用成績調査では、3,218症例中、副作用は2例(0.06%)に徐脈、血圧低下、湿疹各1件認められた(再審査終了時)。
次の副作用は、前記調査で認められたものである。
その他の副作用
循環器:(0.1%未満)徐脈、血圧低下。
皮膚:(0.1%未満)湿疹。
使用上の注意
(慎重投与)
薬物過敏症又はアレルギー性体質の患者。
(重要な基本的注意)
診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめる。
髄液腔内に投与しない。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人には、原則として投与しないことが望ましいが、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与する。
(小児等への投与)
小児等に対する安全性は確立していない(現在までのところ、十分な臨床試験成績が得られていない)。
(適用上の注意)
調製時:標識に使用する過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液の量は必要最小限度にとどめる。
調製後:本品は調製後6時間以内に投与する。
(その他の注意)
本品は血液凝固因子を含まない。
(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において、まれに血管迷走神経反応(気分不快、嘔吐など)が現れることがあると報告されている。
本剤は、貴重な血液を原料として製剤化されたものである。問診、感染症関連の検査等の安全対策を講じているが、血液を原料としていることに由来する感染症の伝播等の危険性を完全に排除することはできないことから、疾病の診断上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめる。
(取扱い上の注意)
本品の調製は無菌的に行い、また適当な鉛容器で遮蔽して行う。
本品の調製の際、バイアル内に空気を入れない、またバイアル内を陽圧にしない。
(保管上の注意)
遮光・2~8℃保存。
調製後は、放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存。