処方薬
ヤーボイ点滴静注液50mg
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ヤーボイ点滴静注液50mgの基本情報

ヤーボイ点滴静注液50mgの概要

商品名 ヤーボイ点滴静注液50mg
一般名 イピリムマブ(遺伝子組換え)注射液
薬価・規格 419578.0円 (50mg10mL1瓶)
薬の形状
注射薬 > 液剤 > 注射液
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製造会社 BMS
YJコード 4291430A1026
レセプト電算コード 622440501
添付文書PDFファイル

ヤーボイ点滴静注液50mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の傷害を促す働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。

ヤーボイ点滴静注液50mgの用途

  • 根治切除不能又は転移性腎細胞癌
  • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
  • 根治切除不能な悪性黒色腫
  • がん化学療法後増悪の治癒切除不能な進行・再発MSI-Highがある結腸
  • がん化学療法後増悪の治癒切除不能な進行・再発MSI-Highがある直腸癌
  • 切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫
  • 根治切除不能な進行・再発の食道癌

ヤーボイ点滴静注液50mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

下痢、皮膚そう痒症、発疹、斑状丘疹状皮疹、悪心、嘔吐、腹痛、便秘、甲状腺機能亢進症、関節痛、疲労

起こる可能性のある重大な副作用

大腸炎、肝機能障害、ALT上昇、AST上昇、甲状腺機能低下症、肺臓炎、消化管穿孔、重度下痢、下垂体炎、下垂体機能低下症、副腎機能不全、末梢神経障害、ギラン・バレー症候群、腎障害、腎不全、Infusion reaction、ぶどう膜炎、髄膜炎、敗血症、肝不全、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、薬剤性過敏症症候群、重度皮膚障害、間質性肺疾患、急性呼吸窮迫症候群、筋炎、心筋炎、脳炎

上記以外の副作用

発熱、無力症、食欲減退、頭痛、貧血、高アミラーゼ血症、高リパーゼ血症、過敏症、そう痒性皮疹、全身性皮疹、紅斑、全身性そう痒症、尋常性白斑、脱毛症、寝汗、腹部不快感、下腹部痛、放屁、ALP上昇、血中ビリルビン上昇、腎炎、咳嗽、呼吸困難、筋肉痛、背部痛、頚部痛、悪寒、倦怠感、浮腫、体重減少、インフルエンザ様疾患、局所腫脹、注射部位疼痛、注射部位反応、脱水、霧視、味覚異常、重症筋無力症、潮紅、低血圧、ほてり、感染、ざ瘡様皮膚炎、多汗症、紅斑性皮疹、斑状皮疹、丘疹性皮疹、皮膚色素減少、乾癬、口内乾燥、消化不良、胃炎、腹部膨満、嚥下障害、十二指腸炎、甲状腺炎、血中甲状腺刺激ホルモン減少、血中甲状腺刺激ホルモン増加、自己免疫性甲状腺障害、副甲状腺機能低下症、高ビリルビン血症、高トランスアミナーゼ血症、尿細管間質性腎炎、口腔咽頭痛、胸水、発声障害、筋力低下、四肢痛、脊椎関節障害、横紋筋融解症、関節硬直、壊死性筋炎、ミオパチー、口渇、胸痛、顔面浮腫、糖尿病、高血糖、低アルブミン血症、低カルシウム血症、高カリウム血症、低マグネシウム血症、糖尿病性ケトアシドーシス、眼乾燥、視力障害、上強膜炎、味覚不全、感覚鈍麻、錯感覚、多発ニューロパチー、神経炎、腓骨神経麻痺、回転性めまい、不安、不眠症、頻脈、高血圧、動悸、徐脈、白血球減少症、肺炎、気管支炎、LDH上昇、CRP上昇、サルコイドーシス、腸炎、皮膚炎、湿疹、蕁麻疹、皮膚剥脱、皮膚乾燥、白血球破砕性血管炎、血管炎、毛髪変色、胃腸出血、胃食道逆流性疾患、食道炎、腹膜炎、胃腸炎、憩室炎、膵炎、胃潰瘍、大腸潰瘍、イレウス、リパーゼ上昇、血中アミラーゼ上昇、口内炎、性腺機能低下、血中甲状腺刺激ホルモン上昇、血中コルチゾール減少、血中コルチコトロピン減少、血中テストステロン減少、血中プロラクチン異常、肝炎、肝腫大、黄疸、γ-GTP上昇、糸球体腎炎、腎尿細管性アシドーシス、血中クレアチニン上昇、呼吸不全、肺浸潤、肺水腫、アレルギー性鼻炎、関節炎、筋骨格痛、筋痙縮、リウマチ性多発筋痛、疼痛、粘膜炎症、多臓器不全、全身性炎症反応症候群、腫瘍崩壊症候群、低カリウム血症、低ナトリウム血症、低リン酸血症、アルカローシス、眼痛、硝子体出血、視力低下、結膜炎、眼異物感、フォークト・小柳・原田病、末梢性ニューロパチー、末梢性感覚ニューロパチー、浮動性めまい、嗜眠、失神、構語障害、脳浮腫、脳神経障害、運動失調、振戦、ミオクローヌス、重症筋無力症様症状、錯乱状態、精神状態変化、うつ病、リビドー減退、血管障害、末梢性虚血、起立性低血圧、不整脈、心房細動、溶血性貧血、リンパ球減少症、好中球減少症、血小板減少症、好酸球増加症、尿路感染、気道感染、無月経、シェーグレン症候群、自己免疫性ニューロパチー

ヤーボイ点滴静注液50mgの用法・用量

  • 〈根治切除不能な悪性黒色腫〉通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回3mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する
    • なお、他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合は、ニボルマブ(遺伝子組換え)と併用すること
  • 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を3週間間隔で4回点滴静注する
  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する
  • 〈切除不能な進行・再発の悪性胸膜中皮腫、根治切除不能な進行・再発の食道癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはイピリムマブ(遺伝子組換え)として1回1mg/kg(体重)を6週間間隔で点滴静注する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈効能共通〉副作用が発現した場合には、次記の基準を参考に本剤の投与を延期又は中止すること
  • [投与延期及び中止の基準]1). 〈効能共通〉Grade2の副作用(内分泌障害及び皮膚障害を除く)、Grade3の皮膚障害、症候性の内分泌障害:①. 〈効能共通〉Grade2の副作用<内分泌障害及び皮膚障害を除く>、Grade3の皮膚障害:Grade1以下又はベースラインに回復するまで投与を延期し、Grade1以下又はベースラインまで回復しない場合は、投与を中止する
  • ②. 〈効能共通〉症候性の内分泌障害:内分泌障害については、症状が回復するまで投与を延期し、症状が回復しない場合は、投与を中止する
  • 2). 〈効能共通〉Grade3以上の副作用<内分泌障害及び皮膚障害を除く>、局所的な免疫抑制療法が有効でないGrade2以上の眼障害、Grade4の皮膚障害:投与を中止する
  • GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)ver.4.0に準じる
  • 7.2. 〈効能共通〉本剤は、30分かけて点滴静注すること
  • 7.3. 〈根治切除不能な悪性黒色腫〉ニボルマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、併用の必要性について慎重に判断すること
    • また、本剤のニボルマブ(遺伝子組換え)への上乗せによる延命効果は、PD-L1を発現した腫瘍細胞が占める割合(PD-L1発現率)により異なる傾向が示唆されているので、根治切除不能な悪性黒色腫の場合、ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用投与に際してPD-L1発現率の測定結果が得られ、PD-L1発現率が高い患者ではニボルマブ(遺伝子組換え)単独投与の実施についても十分検討し慎重に判断すること〔17.1.1-17.1.4参照〕
  • 7.4. 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用により投与すること(併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験において検討された患者のPD-L1発現率を考慮した上で選択すること)〔17.1.7、17.1.8参照〕
  • 7.5. 〈根治切除不能な進行・再発の食道癌〉ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用投与の有効性は、PD-L1発現率(TPS)により異なる傾向が示唆されているので、TPSについて、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、ニボルマブ(遺伝子組換え)との併用療法の必要性について慎重に判断すること〔17.1.10参照〕
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

ヤーボイ点滴静注液50mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

  • 以下の病気・症状がみられる方は、添付文書の「使用上の注意」等を確認してください
    • 重度過敏症
    • 自己免疫疾患
    • 臓器移植
    • 重度肝機能障害
    • 造血幹細胞移植
    • 再発性自己免疫疾患
    • 慢性的自己免疫疾患
    • フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤・オキサリプラチン・イリノテカン治療歴なし

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

ヤーボイ点滴静注液50mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
ダカルバジン 重度の肝機能障害
ベムラフェニブ 重度の肝機能障害

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ヤーボイ点滴静注液50mgに関係する解説

分子標的薬(イピリムマブ〔ヒト型ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕)

  • ヤーボイ点滴静注液50mgは、分子標的薬(イピリムマブ〔ヒト型ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕)に分類される。
  • 分子標的薬(イピリムマブ〔ヒト型ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕)とは、リンパ球T細胞上に発現するCTLA-4に結合し、リンパ球T細胞への抑制的調節を遮断することやTreg(制御性T細胞:免疫機能による攻撃が過剰にならないように調節する働きをもつ)の機能低下などを引き起こすことで、腫瘍免疫反応を亢進させ抗腫瘍効果をあらわす薬。

分子標的薬(イピリムマブ〔ヒト型ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕)の代表的な商品名

  • ヤーボイ
分子標的薬(イピリムマブ〔ヒト型ヒトCTLA-4モノクローナル抗体〕)についての詳しい解説を見る